上海市養老サービス条例施行、長期介護保障を重視

(中国)

上海発

2021年03月26日

上海市養老サービス条例外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、条例)が3月20日から施行された。この条例は、中国高齢者権益保障法などの関連法令に基づき、上海市の高齢者の養老ニーズを満たし、養老サービスの持続的発展をさらに促進することを目的に定められ、在宅養老・社区(コミュニティー)養老・施設養老のサービスと関連規定を網羅、上海市の養老サービス事業の基本法となる。

条例では以下の4つの責任を明確にした。(1)第一責任:区人民政府が当該行政区域の養老サービス事業の第一責任者、(2)協調責任:区・市人民政府が養老サービスシステムの協調体制を作り、養老に関する重大問題を検討・解決、(3)主導責任:市・区民政部門が当該行政区域の主管部門として養老サービス基準を制定し、養老サービス事業を管理監督、(4)主体責任:各部門の具体的な責任。

また、条例は高齢者向け長期介護保障システムを重視し、法として初めてその関連内容を1つの章にまとめた。養老サービス、施設や介護スタッフの基準、長期介護制度の保障についても規定した。

施設に関しては、長期介護サービスを提供する養老施設や介護ステーションは、医療保障部門への申請を経て、長期介護保険指定介護サービス機構の認定を受ける。長期介護の制度に関しては、認知症の高齢者の需要に対し、認知症ケアの専門サービス施設を設け、養老施設の中に認知症ケア専用エリアを設置するとした。

(徐暁蕾)

(中国)

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