フォルクスワーゲンとメルセデス・ベンツが生産の一時停止を決定

(ブラジル)

米州課

2021年03月30日

フォルクスワーゲン(VW)のブラジル法人Volkswagen do Brasilは3月19日、自社のプレスリリースにおいて、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、国内の生産を一時停止すると発表した。3月24日からブラジル国内の全4工場(サンベルナルド・ド・カンポ工場、タウバテ工場、サンカルロス工場、サン・ジョゼー・ドス・ピニャイス工場)が対象となる。4月4日に再開する予定。必要不可欠な業務は引き続き工場で行われ、管理職員は在宅勤務を実施する。

また、3月23日付現地紙「グローボ」によると、メルセデス・ベンツのブラジル法人Mercedes-Benz do Brasilも3月26日から国内4工場のうち、トラックなど商用車を生産している2工場(サンベルナルド・ド・カンポ工場とジュイス・デ・フォラ工場)で生産を一時停止し、4月5日に再開を予定していると報じた。また、同社では4月5日以降も、従業員に交代で休暇を与えるなどして密集回避を図る。メルセデス・ベンツでも、管理職員は在宅勤務を実施する。

同紙によると、今回の工場における生産の一時停止の決断は、両社ともにブラジル国内の新型コロナ感染者数の増加やICU病床占有率の上昇を考慮した結果だという。サンパウロ州では、3月30日まで、州全域の感染警戒レベルとして最も厳しい「緊急事態フェーズ」を敷いているなど(2021年3月23日記事参照)、ブラジル国内の新型コロナウイルスの感染拡大はいまだ収束のめどがたっていない。

(高氏朋佳)

(ブラジル)

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