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12月の産業活動指数は回復するも、2020年全体では2002年の経済危機時以来の減少幅

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年03月03日

アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は2月24日、2020年12月の産業活動指数が前年同月比で2.2%減、前月比で0.9%増(季節調整済み)だったと発表した(添付資料図参照)。2020年通年では前年比10.0%減となり、アルゼンチンで2001年に発生した経済危機の翌2002年に次ぐ落ち込みを記録した。産業活動指数は実質GDP成長率の先行指標であることから、3月23日にINDECが発表予定の2020年通年の実質GDP成長率も、前年比2桁のマイナスが予想される。

2020年12月を産業別に前年同月比でみると、調査対象の15業種のうち6業種がプラス成長となった(添付資料表参照)。特に、金融仲介業(11.3%増)、商業(10.7%増)が際立つ。そのほかに、漁業(6.5%増)、建設業(6.3%増)、製造業(4.5%増)、電気・ガス・水道(2.7%増)の回復もみられた。一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響による落ち込みが特に大きい業種は、ホテル・レストラン(47.1%減)、輸送・通信(19.2%減)、その他の個人・社会サービス(14.7%減)だった。

2月24日付の現地紙「ラ・ナシオン」(電子版)は、サービス業が落ち込む一方で財の生産に係る業種の生産活動が早期に回復している要因として、アルゼンチンでは主に、公定為替レート(2月24日時点、1ドル=94.50ペソ)と非公式レート(同154ペソ)の乖離により、外貨を保有する消費者にとっては一部の物価が割安になったほか、通貨切り下げの可能性が高まっていたため、資産形成のために物品の購入を急ぐなど、購買意欲が高まったのではないかと報じている。

他方、マルティン・グスマン経済相は「他の中南米諸国より早く回復できているのは、ATP(雇用および生産のための緊急援助プログラム)やIFE(緊急家庭収入)など、雇用関連の経済支援策を早期に打ち出せたため」と説明した。また、「2021年度予算編成時には、2020年の実質GDP成長率をマイナス12.1%と見込んでいたが、思いのほか回復が早い」とし、2021年の経済成長率5.5%の達成にも期待を寄せる。

民間エコノミストなどは、「1人当たりのGDPは1970年代並みにまで後退した」と推計しており、「中南米諸国や世界と比べて2020年はアルゼンチン経済が最も停滞した」と指摘する。「産業活動は徐々に回復を続け、秋ごろ(3~6月)には新型コロナウイルス発生前の水準に達する見込み」ともしている。ただし、新型コロナウイルスの感染者が急増せず、厳格な外出禁止措置が実施されないことを前提としている。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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