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2021年1月も食料価格を中心に物価上昇が収まらず

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年03月02日

アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は2月11日、2021年1月のインフレ率〔消費者物価指数(CPI)上昇率〕を発表した。前月比で4.0%上昇した(添付資料図参照)。季節により価格が変動する生鮮食品や観光サービスなどの財・サービス、価格統制されたエネルギーや公共サービスを除いたコアインフレ率は、3.9%上昇した。

費目別にみると、1月単月で高い上昇率を記録したのは、通信(15.1%)、外食・ホテル(5.4%)、食品・飲料(酒類を除く)(4.8%)、娯楽・文化(4.8%)、交通(4.6%)、酒類・たばこ(4.5%)だった(添付資料表参照)。物価全体を大きく押し上げたのは食品・飲料(酒類を除く)で、特に牛肉、果実、油脂の価格が上昇した。

前年同月比では、衣類・靴類(60.5%)、娯楽・文化(47.8%)、食品・飲料(酒類を除く)(42.3%)が高い上昇率を示した。

2月11日付の現地紙「クラリン」(電子版)は、「コアインフレ率が高止まりする傾向は変わらないだろう。経済が停滞し賃金上昇圧力がほとんどなく、さらに、価格統制を行い、為替レートに大きな変動がない状況で、これだけ物価が上昇するのは懸念すべきことだ」と識者の懸念を報じている。

インフレが止まらない状況を受けて2月10日、政府は国内商業協議会(COFECI)を創設した。その目的は、価格設定、供給、公正取引、不公正競争、広告、法定計量およびそれらの統制に関する国と地方の管轄区域間の政策を拡大すること、と定義されているが、今後、インフレ抑制のため価格統制を強化することが主な目的とみられる。また、アルベルト・フェルナンデス大統領は、食料輸出が国内の食料価格を押し上げる原因だとして、穀物などの輸出に課される輸出税の引き上げをほのめかし、農牧セクターに対して食料価格を引き下げるよう圧力をかけたほか、経済閣僚と労使が会合を持ち、賃金引き上げやインフレ抑制への協力を要請した。

マルティン・グスマン経済相は訪問先のトゥクマン州において2月9日、2021年のインフレ率を2020年比5ポイント削減、つまり「インフレ率を31%程度に抑えることは可能」と述べ、物価抑制に自信をみせたが、民間予測の50%との乖離は大きく、物価抑制の実現可能性は不透明だ(現地紙「インフォバエ」電子版2月9日)。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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