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米商務省、ミャンマー向け輸出管理を強化、一部で中国やロシア並みに

(米国、ミャンマー)

ニューヨーク発

2021年03月09日

米国商務省は3月4日、対ミャンマー制裁の一環として、同国に対する輸出管理の規則変更を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。米国の輸出管理規制(EAR)上、ミャンマーが関わる取引に対する審査の一部を中国やロシアなどと同じ水準に引き上げる。3月8日に官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます公示し、同日から有効となった。また、ミャンマー国軍による米国製品・技術へのアクセスを断つ目的で、ミャンマー国防省などをエンティティリストに追加した。

ミャンマーを「軍事用途」「軍事最終需要者」規制国に指定

今回の官報は、2月のミャンマー向け輸出管理の強化(2021年2月25日記事参照)を補強するかたちで規則を変更している。まず、商務省産業安全保障局(BIS)は今後、ミャンマーを中国やロシアと同じグループ(D:1)に分類する。ミャンマーは2017年以降、日本と同じグループ(B)に分類されていたが、今回の変更により、事前許可が不要となる許可例外の適用範囲が制限される。2月にも同範囲は制限されたが、今後は例えば、展示会での一時利用や修繕を目的にEAR対象品目を輸出・再輸出・国内移送(以下、輸出など)する場合でも許可が必要となる。また、米国の技術・ソフトウエアなどを用いて米国外で製造された直接製品(注1)のミャンマー向け再輸出について、許可手続きが必要となる品目の範囲が広がるなど、ミャンマーは以前のグループ(B)で受けた扱いを得られなくなる。

さらに、ミャンマーは「軍事用途」「軍事最終需要者」規制国に指定された。これにより、従来から規制される規制品目リスト(CCL)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに加え、BISが軍事転用の恐れがあるとする品目(注2)について、軍事用途または軍事最終需要者に関わる輸出などだと事業者が認識(knowledge)している場合、許可手続きが必要となるが、「原則不許可(presumption of denial)」となる。BISは同規制に関して、中国・ロシア籍の事業体を「軍事エンドユーザー・リスト」として登録・公開しており(2020年12月25日記事参照)、ミャンマー籍の事業体は現時点でリストに登録されていないが、今後リストに加える可能性があると言及している。

また、BISは8日、別の官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、ミャンマー籍の4つの事業体のエンティティリストへの追加を発表した。国軍による権力掌握の責任があるとしてミャンマー国防省と内務省を、また、国防省傘下で同省に利益をもたらしているとしてミャンマー経済公社とミャンマー経済ホールディングスをリストに加えている。これらの事業体は今後、あらゆるEAR対象品目の輸出などについて、許可例外は利用できず、許可手続きが必要となるが、原則不許可となる。

商務省は今回の決定に際し、同国での「軍事クーデター」や平和的な抗議活動への暴力の高まりに対応するものと説明している。また、「EAR対象製品へのアクセスを通じて、ミャンマー国軍が利益を得ることを許さない」として、同軍による軍事行動が今後も続く場合の追加措置を検討中としている。

(注1)一般禁止事項3〔連邦規則集第15編のPart736.2(b)(3)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕の下、CCLに掲載された国家安全保障(NS)規制の対象で、米国の技術・ソフトウエアを用いて米国外で製造された直接製品、またはそれらを用いて米国外の工場または工場の主要な装置で製造された直接製品については、再輸出の際にBISの事前許可が必要となる。

(注2)対象品目はEARの第744条外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの補足文書第2号(Supplement No.2)で、輸出管理分類番号(ECCN)に基づいて特定が可能。

(藪恭兵)

(米国、ミャンマー)

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