ジェトロ、「世界のFTAデータベース」を初公開

(世界)

国際経済課

2021年03月04日

ジェトロは3月4日、全世界の自由貿易協定(FTA)の最新一覧をまとめたデータベースを初公開した。

ジェトロは毎年、海外事務所が収集したFTA情報を公開しているが、データベース化するのは初めて。WTOに通報されていない協定や発効前のFTAも可能な限り掲載しており、日本語で検索できる本格的なデータベースとなる。

1月末時点で確認できる発効済みのFTAは全部で357件となり、2019年12月の前回調査時点から37件増加した(添付資料図参照)。英国のEU離脱移行期間が終了したことに伴い、EUとFTAを有している国・経済圏と英国との間の新たなFTAが発効したことが件数を押し上げた主な要因だ。日本と英国の経済連携協定(EPA)も2021年1月1日に発効した。

署名段階のFTAとしては、2020年11月にASEAN加盟10カ国と日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの計15カ国が参加するRCEP協定も掲載している。日本にとっては、中国や韓国と結ぶ初のEPAでもあり、各参加国の国内批准の動向に注目が集まる〔「2020年のポイントと今後の注目点」(添付資料参照)〕。

ジェトロが公開したデータベースには、日本が締約国に含まれる協定や、関心と活用頻度の高い一部FTAの運用上の課題、サービス分野の自由化傾向の内容も盛り込んだ。これまでにジェトロが作成したFTA活用マニュアルへのリンクも掲載しており、日本企業のさらなる利活用が期待される。

(伊尾木智子)

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