食品輸入時のISO9001適合証明書の使用は不可に

(タイ)

バンコク発

2021年03月09日

タイ保健省食品医薬品局(FDA)は3月4日、ISO9001の適合証明書は輸入時に使用できなくなることをウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで発表した。日本を含む外国・地域からタイへの食品輸出については、当該食品の製造施設に関し、タイ法令が定めている基準と同等以上の規格などに基づく証明書が必要となる。これまでは、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の適合証明書などが使用されてきた。背景には、2月9日に食品の製造方法などの基準を改正する新告示を公布したこと(2021年2月26日記事参照)などがあるとみられる。

当該告示は、既存事業者(4月11日よりも前に食品輸入許可を得ている者など)には10月7日から適用される。ISO9001の適合証明書については、今回の発表によると、3月8日以降はオンラインシステムで提出することができなくなる。一方、4月11日よりも前にISO90001の適合証明書を使用して食品登録番号を取得した商品については、特例的に、新告示の本格施行日の前日となる10月6日までは担当官に提示することにより輸入時の使用が認められるが、新告示の本格施行日の10月7日以降の使用はできない。

なお、今後、新告示の補足情報を盛り込んだガイドラインが保健省から発出される可能性があるが、3月7日現在で出ておらず、新告示が定める基準と同等以上の規格などに基づく証明書として、具体的に何が使用できるかはまだ明確になっていない。

(福田かおる、ウォンパタラクン・ヤーダー)

(タイ)

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