企業価値100億円以上のベンチャー企業は320社

(韓国)

ソウル発

2021年03月04日

韓国の中小ベンチャー企業部は2月24日、2015年から2020年までの6年間にベンチャー投資を受けた企業5,920社のうち、企業価値の算定が難しいプロジェクト投資を除く4,521社を対象に価値分析を行った結果を公表した。この分析によると、企業価値1,000億ウォン(約100億円、1ウォン=約0.10円)以上の企業は、2015年の51社から2020年に320社と約6.3倍に増加、その中には、企業価値が1兆ウォン以上のユニコーン企業が11社含まれる(注1)。

また、全体の企業価値は172兆8,547億ウォンに上る。これは、KOSDAQ市場(注2)全体の時価総額(2020年12月30日時点)の385兆5,826億ウォンの44.8%に相当する。

業種別に企業価値の平均を比較すると、ゲーム産業が826億ウォンと最も高く、バイオ・医薬品産業(639億ウォン)、流通・サービス産業(376億ウォン)が続いた。企業数では、バイオ・医薬品産業が97社と最も多く、情報通信技術(ICT)サービス産業が68社、流通・サービス産業が53社と続いている。

中小ベンチャー企業部はプレスリリースで、第四次産業分野や非対面分野、地方の国内ベンチャー企業の事例として、合計8社を紹介している。うち3社は以下のとおり。

1.第四次産業:ブロッコ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(京畿道)

ブロックチェーンのソフトウエアおよびミドルウエア開発。2019年10月にエルビーインベストメントから132億ウォンの投資を受け、企業価値評価額は706億ウォン。

2.非対面:バケットプレイス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ソウル特別市)

インテリア関連のプラットフォームサービス(プラットフォーム名:「今日の家」)を提供。2020年に未来アセットベンチャー投資から70億ウォンの投資を受け、企業価値評価額は6,445億ウォン。

3.非対面:リディ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ソウル特別市)

電子書籍販売プラットフォーム(プラットフォーム名:「ridibooks」)を運営。2020年エイティナムインベストメントから66億ウォンの投資を引き出し、企業価値評価額は4,296億ウォン。

(注1)ユニコーン企業の定義は、米調査会社CB インサイツではなく、韓国政府の基準を用いている。

(注2)韓国の新興企業向け証券市場。

〔当間正明、申守智(シン・スジ)〕

(韓国)

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