バイオ・循環型・グリーン産業への2020年投資、前年比17%増

(タイ)

バンコク発

2021年03月08日

タイ投資委員会(BOI)の3月4日の発表によると、2020年のバイオ・循環型・グリーン(BCG)産業への投資申請額は前年比17%増の1,148億7,600万バーツ(約4,021億円、1バーツ=約3.5円)に上った(BOI発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。投資申請件数は494件と、前年の450件から10%増となった。BOIは2020年からBCG産業に対する投資奨励策を拡充している(2020年9月15日記事参照)。

3月4日付の「バンコク・ポスト」紙によると、ドゥアンチャイ・アサワチンタチットBOI長官は「BCG経済は引き続き投資促進目標の1つとなる。2021年は医療産業やインフラ開発、BCGなどビジネスポテンシャルのあるプロジェクトに焦点を当てて、投資促進活動を行いたい」と述べた。

BOIは、BCG構想の下で投資を促進する対象は消費者に近い川下産業だけでなく、植栽や動物の飼育などの川上産業も含むとしている。品質等級の格付け、包装や貯蔵、最新の農業システムやバイオ技術を用いた生産・サービス、食品加工、バイオ燃料生産なども該当するという。

具体的には、国際基準に基づいた品質・安全性の高い動物飼料の生産、環境への影響が少ない冷媒を用いた低温物流・倉庫などのコールドチェーンなども含むほか、BOIは2020年に「最新技術を用いた植物工場事業」もBCG構想における投資奨励事業に加えたという。

(北見創、シリンポーン・パックピンペット)

(タイ)

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