2月の鶏肉および豚肉輸出が前年同月比で増加

(ブラジル)

米州課

2021年03月16日

ブラジル動物性タンパク質協会(ABPA)は3月9日、2021年2月の鶏肉と豚肉の輸出動向を発表した。

ABPAによると、2月の鶏肉輸出量は34万8,800トンで前年同月比0.1%増加した。2021年1~2月では64万400トンで、新型コロナウイルス感染が全世界的に拡大し始めた前年同期と比較すると4.7%減少したものの、「2月は、主要輸出相手地域である中東や欧州向け輸出が回復しており、3月以降の輸出増にも期待がもてる」と、ABPAのリカルド・サンティン会長は同協会の公式ウェブサイトで述べている。

ABPAの「年間レポート2020」によれば、2019年のブラジル産鶏肉の輸出相手地域の1位はアジアで全体の37.5%、次いで中東(34.4%)、アフリカ(12.8%)と続く(添付資料表1参照)。

国・地域別では中国向けが最も多く、全体の13.9%を占める(添付資料表2参照)。日本は輸出相手国の3位で10.1%を占めている。

 2月の豚肉輸出量は8万1,100万トンで、前年同月比20.3%増と大きく増加した。2021年1~2月では、14万4,200トンで前年同期比6.1%増加した。サンティン会長は「ブラジル産豚肉の需要は全世界的に伸びている。特にアジア諸国での需要増が輸出量全体の底上げに寄与している」と、同協会の公式ウェブサイトで強調した。

2019年のブラジル産豚肉の最大の輸出相手国・地域は中国(シェア33.2%)(添付資料表3参照)、次いで香港(21.7%)が多い。日本は2013年に、南部サンタカタリーナ州産生鮮豚肉の輸入解禁を公表している。ABPAによれば、サンタカタリーナ州はブラジルにおける豚肉生産の55.7%を占め、国内最大の豚肉の産地となっている。

(辻本希世)

(ブラジル)

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