キルギスIT企業の売上額が前年比20%増、関連イベントも実施
(キルギス)
タシケント発
2021年03月03日
キルギスの首都ビシュケクにある同国政府のIT企業支援機関「キルギス共和国ハイテクノロジーパーク」は2月24日、同パーク注1)の約70社(注2)の2020年と同第4四半期(10~12月)の活動成果についてレポートを発表した。
それによると、2020年の同パーク企業の総売り上げは11億6,715万ソム(約14億7,061万円、1キルギス・ソム=約1.26円)で、前年比20%増となった。特許保持者(同パーク企業)へのライセンス支払額は6,568万ソムで、同14%増となっている。売り上げの大半はソフトウエア開発分野(シェア約7割)で、次いで、技術サポート(約6%)となっている。また、売り上げの約9割は輸出で、2020年第4四半期の国別輸出実績は添付資料表のとおり。米国向け輸出が1位で、日本向けは5位に入っている。
売り上げの前年比増の理由について、同パークの担当者はジェトロのヒアリングに対し、「入居認定企業数自体が伸びていることに加え、新型コロナウイルスの影響でエンターテインメントや技術サポートの分野などで企業が積極的に活動するようになった」と分析している。
3月15~19日には同パークと在キルギス米国大使館などによる共催で、オンラインカンファレンス「コネクト・KG:次の中央アジアのITハブを発見する」が実施される(注3)。日本大使館を含む在ビシュケクの各国大使館や経済団体が後援し、日系企業は2社が参加予定。前田茂樹・駐キルギス大使はジェトロに対し、「このイベントではバーチャル展示会や企業のプレゼンテーション、マッチングが実施される。60社以上の参加が見込まれ、キルギスでのITビジネスの可能性を探る1つの材料になる」とのコメントを寄せている。
(注1)物理的な入居は認定の必須条件とはならない。入居認定を受けると、さまざまな税優遇を受けることができる。
(注2)四半期ごとで企業数に変動がある(2021年1月29日時点では73社)。
(注3)イベントの詳細・参加申し込みはイベントウェブサイトを参照のこと。
(高橋淳)
(キルギス)
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