北九州IoT企業がドイツにバーチャルミッションを派遣

(日本、ドイツ)

デュッセルドルフ発

2021年03月22日

ジェトロは3月10~11日、北九州市のシステムインテグレータを中心とする企業による、ドイツへのバーチャルミッションを派遣した。「新型コロナ禍」で物理的な往来が困難となる中で実施されたもので、ドイツでインダストリー4.0に携わる有識者、機関、企業との交流を行った。ジェトロがバーチャルミッションをドイツに派遣するのは初めて。

北九州は九州有数の工業地域で、近年、官民を挙げて企業のデジタルトランスフォーメーション、製造現場のIoT(モノのインターネット)化に積極的に取り組んでいる地域として知られる。2015年以降、ジェトロの地域間交流プログラムを通じて、ドイツとIoT分野の連携を図る交流を行ってきた。

今回のミッションでは、ドイツのインダストリー4.0の枠組みを策定・実施するプラットフォーム・インダストリー4.0のペーター・ポスト博士から、2030年に向けたビジョンが紹介され、この中で、セキュリティを維持したデータ主権、規格スタンダードの共通化による相互性、企業だけでなく労働者など、さまざまなステークホルダーが参加するかたちでの持続性が、2030年に向けた取り組みの核として紹介された。

2019年に日本法人を設立した、製造業向け包括的社内システムデジタル化ソフトウエア開発のドイツ企業、EVOインフォメーションシステムは、オンライン中継で同社のデモンストレーション施設を紹介。中小企業向けに操作しやすいソリューションを提供していることを紹介した。

同社のユルゲン・ビットマン社長は、ドイツにおいては中小メーカーが国際競争にさらされる中、デジタル化を急ぐことによりアドバンテージを得ようという動きがみられ、比較的デジタル化は進んでいると分析。北九州の参加者からは、企業全体のデジタル化への理解が必要という問題意識が示された。

写真 オンライン中継でデモ施設を紹介するEVOインフォメーションシステムのビットマン社長(ジェトロ撮影)

オンライン中継でデモ施設を紹介するEVOインフォメーションシステムのビットマン社長(ジェトロ撮影)

企業のデジタル化を進める上で、デジタル化を担う人材の育成、企業の知識の底上げが必要となる中、北九州側からは北九州高等専門学校のシステムインテグレータの人材育成の取り組み、ドイツ側からはアーヘン工科大学を中心とするヨーロピアン4.0トランスフォーメーションセンターやドイツ人工知能研究所のデジタルファクトリーの実証実験の様子が紹介された。

参加した人工知能(AI)を用いた外観検査サービスを提供するリョーワの田中裕弓代表取締役は今回のバーチャルミッションについて、現地での移動時間無く、有識者や企業のききたかった話を効率的にきくことができた、とそのメリットを指摘した。

(葛西泰介、木場亮)

(日本、ドイツ)

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