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在米日系企業の新型コロナワクチン接種方針、推奨と任意が各3割

(米国)

ロサンゼルス発

2021年03月12日

全米各地で新型コロナウイルスワクチン接種が急ピッチで進められ、接種対象者が拡大する中、ジェトロは全米に所在する日系企業を対象に、ワクチン接種方針などに関するアンケート調査(注1)を実施し、その結果を3月11日に公表した。

従業員への接種方針については、33.1%の企業が「原則として推奨」、31.3%が「原則として任意」と回答した一方、「方針を決めていない」も34.6%に上り、一定数の企業が様子見であることが明らかとなった。「原則として義務」との回答は1.0%と、接種を義務化する企業は極めて少数にとどまった。

業種間や地域間でも、接種方針やその検討状況に違いが見られた。製造業では「原則として推奨」(39.0%)が最も多く、非製造業では「方針を定めていない」(38.4%)が最多だった。地域別では、中西部・南部・西部でそれぞれ3割以上が「原則として推奨」と回答した。

ワクチン接種をめぐる課題や懸念を尋ねたところ、「義務化や推奨して副反応が生じた場合の責任」との回答が最多の37.6%となり、「義務化や推奨する場合の従業員からの反発」が29.0%と続いた。接種の義務化や推奨に伴う法的責任や訴訟リスクへの懸念がうかがえる。一方、30.3%が「特にない」と回答し、企業間で温度差が存在することもわかった。

自由記述による回答では、「従業員の考え方を把握した上で対応を検討中」「個々人で事情が異なることから義務化は難しい」「接種の対象者や予約方法をはじめ、ワクチン接種に関する情報収集が課題」などのコメントが寄せられた。

アンケート調査では、現在とコロナ収束後の勤務態勢についても質問した。

現在の勤務態勢については、81.4%の企業が在宅勤務を実施しており、特に非製造業では90.4%に上った。

コロナ収束後の勤務態勢については、「原則として全従業員が事業所に出勤」との回答が最多の40.1%を占めるなど、多くの企業が事業所への出勤再開や拡大を想定していることが判明した。他方で、事業所への出勤に完全には戻さずにリモート勤務(注2)との併用を検討している企業も多く、何らかのかたちでリモート勤務を活用した勤務態勢を検討している企業も合計で47.1%に上った。

アンケート調査結果をまとめた報告書はジェトロ・ウェブサイトPDFファイル(983KB)で閲覧可能。

州レベルではワクチン接種の義務化禁止の動きも

米国の多くの州では、雇用主が従業員にワクチン接種を義務化することを防ぐ法案が検討され始めている。例えば、ユタ州では、企業が従業員に対してワクチン接種を要求することを禁止する法案が審議されている。アリゾナ州では、雇用、事業所や公共スペースへの出入り、物品やサービスの購入に当たり、ワクチン接種を条件とすることを禁止する法案が提出された。

こうした法案が提出される州は増加傾向にあり、在米日系企業はその動向も踏まえ、従業員へのワクチン接種方針を検討することが求められている。

(注1)調査期間は3月1~5日。回答企業数は703社。回答企業には、現地在住の日本人が起業した会社など、日本に本社を構える企業の現地法人以外も含まれる。

(注2)自宅を含むオフィス外での勤務。

(永田光、石橋裕貴)

(米国)

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