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欧州委、新型コロナワクチン輸出許可制度の延長発表、4件目のワクチン承認も

(EU)

ブリュッセル発

2021年03月12日

欧州委員会は3月11日、一部の製薬会社による新型コロナウイルス対策のワクチン供給の遅れがいまだ解消されていないとして、EU域外へのワクチン輸出許可制度(2021年2月1日記事参照)を6月30日まで延長すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。この制度は、欧州委が事前購入合意を締結した製薬会社によるEU加盟国からのワクチン輸出を対象に、加盟国の事前許可を義務付けるもので、3月までの時限措置として欧州委が1月末に導入した。欧州委によると、同制度の運用実績として、開始以来6週間で英国(約910万回分)やカナダ(約390万回分)、メキシコ(約310万回分)、日本(約270万回分)など31カ国・地域へ249件のワクチン輸出(約3,409万回分)の申請が許可され、輸出の不許可は1件(2021年3月8日記事参照)だけだったとした。

同制度をめぐっては、その制限的な性質から非難の声も上がっているが、欧州委のバルディス・ドムブロフスキス上級副委員長(通商担当)は今回の発表で、上記の運用実績を挙げながら「保健衛生上の危機にあっても、EUは信頼と責任ある貿易パートナーとしての相当な努力をしている」とし、EUはむしろワクチンの主要な輸出元だと強調した。また、欧州理事会(EU首脳会議)のシャルル・ミシェル常任議長も3月9日の声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、英国や米国がワクチンの禁輸措置を講じていると指摘する一方で、EUの措置は、製薬会社がEUとの契約を十分に履行しない場合に、他の先進国へのワクチン輸出を管理するためのもので、輸出を禁止する意図はないとして非難に反論している。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンを承認

欧州委は3月11日、同日の欧州医薬品庁(EMA)による承認勧告を受け、米国製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンの子会社のベルギーのヤンセンファーマが開発したワクチンを条件付きで販売承認したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。EUでのワクチン承認は、米ファイザーとドイツ・ビオンテック、米モデルナ、英アストラゼネカに次いで4件目となる。ヤンセンファーマのワクチンは、2回の接種が必要なこれまで承認のワクチンとは異なり、1回の接種で済むことから、加盟各国で遅延が目立つワクチン接種への貢献が期待される。欧州委はヤンセンファーマと、追加購入の2億回分を含む合計4億回分の事前購入合意を締結(2020年10月9日記事参照)しており、2億回分については4月以降、順次供給される見通しだとしている。

(吉沼啓介)

(EU)

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