ハンガリー、行動制限措置を3月15日まで延長

(ハンガリー)

ブダペスト発

2021年03月01日

ハンガリーのグヤーシュ・ゲルゲイ首相府長官は2月25日の定例会見で、一連の制限措置について3月15日まで延長することを決定したと発表した。

グヤーシュ長官は「ハンガリーは新型コロナウイルス感染拡大の第3波に入った。変異株の急速なまん延により、今後1~2週間で感染者数は劇的に悪化するだろう」とし、3月1日までにしていた各種行動制限措置(2021年1月29日記事参照)を3月15日まで延長すると説明した。

他方で、感染は拡大しているものの、リスクグループの高齢者層では50万人が既に予防接種を受けていることから死者数はそれほど増えないとし、大規模なイベントやコンサート、集会などは緩和の順番としては最後となるが、ワクチン接種の進展を受け、特定のサービス業の再開については3月中旬以降の第1弾の緩和対象となるだろうとも語った。

出入国規制のさらなる厳格化を検討

第3波を受けて、渡航規制と国境での監視強化につき、より厳格な出入国対策措置の検討準備に入ったことも明らかになった。オルバーン・ビクトル首相は2月26日の定例ラジオインタビューで、「欧州域外への旅行は(現在認めている商用目的であっても)制限されなければならない」と指摘した。

オルバーン首相は「新型コロナウイルスの変異株は感染拡大の速度が速いため、欧州域外からの入国については商用目的を含めて大幅に強化するべきだ。渡航費が安いからと域外へ旅行することは、変異株を持ち帰ってきてしまう可能性があり、脅威となる」とし、新型コロナウイルス対策本部に対して、より厳格な渡航規則の取りまとめを指示したことを明らかにした。

(バラジ・ラウラ、末廣徹)

(ハンガリー)

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