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WTO事務局長に初のアフリカ出身者、約半年の不在期間を経て確定

(世界)

国際経済課

2021年02月16日

WTOは2月15日の臨時一般理事会で、ンゴジ・オコンジョ・イウェアラ元ナイジェリア財務相を第7代WTO事務局長として承認した。WTO事務局長としては初のアフリカ出身者、かつ初の女性だ。任期は3月1日から2025年8月まで。

オコンジョ・イウェアラ氏は1954年生まれの66歳。世界銀行専務理事、Gaviワクチンアライアンス理事長、ナイジェリア財務相および外相などを歴任した。選出に際し、「新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)パンデミックによる荒廃から完全かつ迅速に回復するためには、強力なWTOが不可欠。世界経済を再び軌道に乗せるために必要な政策を、WTOメンバーと協力して実施することを楽しみにしている。WTOは非常に多くの課題に直面しているが、協力することで、WTOをより強靭(きょうじん)に、より機敏に、そして今日の現実によりよく適応させることができる」とコメントした。

WTOでは、2020年8月末のアゼベド前事務局長退任以降、事務局長不在が約半年続いていた。新事務局長の選考手続き自体は同年9月に開始し、10月の2次選考で候補者が2人まで絞られた(添付資料表参照)。しかし、最終選考で多数の支持を集めたオコンジョ・イウェアラ氏の選出に対し、唯一、トランプ政権下の米国が反対したことから、全会一致の承認を実施できず膠着(こうちゃく)状態に陥っていた(2020年11月9日記事参照)。年明けに米国で政権が交代し、2021年2月5日にはユ・ミョンヒ韓国通商交渉本部長が立候補の辞退を発表。米国通商代表部(USTR)も同日、この決定を尊重することと、バイデン政権がオコンジョ・イウェアラ氏を支持することを表明していた。

オコンジョ・イウェアラ氏は、開発や金融分野での経験の長さなどが評価され、最終選考時点で100以上の加盟国から支持を得たとみられている。2月15日の臨時一般理事会を受け、翌16日に日本外務省も歓迎と期待を表す外務大臣談話外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。事務局長代行を務めていた4人の事務次長も、局長の交代と同時に顔ぶれが一新される予定。出身地域を分散させるため、アフリカ以外の地域から選出される見込みだ。

オコンジョ・イウェアラ氏は就任後まず、2021年内に予定される第12回WTO閣僚会議議長として議論の取りまとめを行う。同会議は2020年に開催が予定されていたが、新型コロナの影響で延期されていた。電子商取引や漁業補助金の交渉進捗、さらには機能が停止したままの上級委員会の立て直しといった難題への対応に、新事務局長の手腕が早くも問われることとなる。

(吾郷伊都子)

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