首相府長官、新型コロナに伴う緊急制限措置の緩和時期に言及

(ハンガリー)

ブダペスト発

2021年02月09日

ハンガリーのグヤーシュ・ゲルゲイ首相府長官は2月5日の定例記者会見で、「早ければ3月1日からと、4月1日ないし3日からの2段階で(新型コロナウイルス感染拡大に伴う)制限措置を緩和する可能性がある」と発言した。

グヤーシュ長官は制限措置の緩和について「感染状況が改善して第3波が来なければ、3月からの2段階方式による緩和を行う可能性が生まれる」とし、あくまでも国内での感染抑制ができていることが前提としつつ、感染者数の推移が先週までの減少傾向から停滞していることにも触れ、あらためて国民に対してルールの順守を求めた。

緩和措置については、2月中旬にオンラインによる意見公募を行い、規制措置の緩和内容やスケジュールについて広く意見を聞くとした。この意見公募の実施については、オルバーン・ビクトル首相が前日の4日、ハンガリー商工会議所での会合の席で発言したもの。これまで政府は一貫してワクチン接種がまだ一定数に達しておらず、集団免疫の状態に至っていないことを理由に、緩和できないとの立場を堅持していた(2021年1月25日記事参照)が、度重なる制限措置の延長にレストラン関係者などの間に不満がたまり、小規模な抗議活動も起き始めていた。

(バラジ・ラウラ、末廣徹)

(ハンガリー)

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