ホーチミン市、新型コロナ変異株感染を確認、登校禁止など対応徹底
(ベトナム)
ホーチミン発
2021年02月08日
ベトナム・ホーチミン市は1月30日、新型コロナウイルスの市中感染1人の発生を公表した。ベトナムでは1月28日に北部ハイズオン省などで57日ぶりとなる市中感染を確認していた(2021年1月29日記事参照)。ホーチミン市の感染者はハイズオン省の親戚の感染情報に接して同市疾病管理予防センターに自発的に申告し、隔離措置を受けていた。2月1日に同市熱帯病病院は当該感染者から英国型の変異株が確認されたと発表した(「ベトナム・ニュース」2月3日)。
これを踏まえ、同市は感染拡大を防止するため、中央政府の指示に基づきながら、以下のとおり、徹底した対応をしている。
(1)市内教育機関の登校禁止
2月1日付の同市人民委員会文書324/UBND-VXにより、2日から市内の教育機関について、児童・生徒・学生の登校を禁止。登校禁止期間中はオンライン学習などにより、学習指導計画を滞りなく履修させる。
(2)隔離期間の延長
国内感染地域からの移動者などに関する隔離期間を従来の14日間から21日間に延長。
(3)広範囲での検査・隔離の徹底
上記感染者が搭乗した航空便(1月28日ハノイ発ホーチミン着ベトナム航空VN213便)を公表し、搭乗客に申し出るよう呼びかけ、隔離・検査を実施。
また、今回のベトナムの市中感染では、バンドン国際空港(北部クアンニン省)で数十人の従業員が感染していたことを受け、同市タンソンニャット国際空港の全職員を対象にPCR検査を実施。
(4)十分な検査体制の確保と他の感染地域への支援
同市では、広範な検査に対応できるよう、市保健局直属の機関で1日1万件の検査体制を確保。さらに、市パスツール研究所やチョーライ病院などが1日5,000件の検査能力を有している(「ハノイ・モイ」2月2日)。パスツール研究所は保健省からの指示により、感染が発生している北部ザーライ省に新型コロナウイルス検査を実施できる検査チームを派遣中だ(保健省機関紙「健康と生活」2月3日)。
(比良井慎司)
(ベトナム)
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