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欧州ICT業界、新興企業支援やEU規格の調和に関し提言

(EU)

ブリュッセル発

2021年02月09日

欧州の情報通信技術(ICT)関連産業団体のデジタルヨーロッパは2月4日、欧州のデジタル化の推進、特に急成長を遂げている新興企業支援のための政策提言書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。提言書は、フィンランドのマース・グローバル(Maas Global)やベルギーのユニフライ(Unifly)など、スケールアップ(注)段階にある欧州22カ国・37企業への聞き取り調査に基づいている。

デジタルヨーロッパは、スケールアップ企業の支援のため、最も緊急に投資が必要な分野として、「デジタル教育・技能訓練」「小規模企業向け研究助成基金」「欧州共通のデータスペースの構築」を挙げた。その上で、(1)企業が市場に新規参入する際に必要となる情報を一括して提供する体制作り、(2)より長期的で持続的な助成が可能な投資枠組み、(3)高度人材の確保への支援、(4)欧州のクラウド・データインフラストラクチャー構想「ガイア-エックス(Project GAIA-X)」(2020年6月8日記事参照)などを推進し、小規模企業もアクセス可能なデータスペースの構築、(5)最新の技術革新に対応した法規制が必要だと提言した。

欧州の産業団体、欧州委員会主導の標準化を批判

法規制に関連し、デジタルヨーロッパは欧州産業連盟(ビジネスヨーロッパ)や欧州家庭用電気機器産業協会(APPLiA)などとともに18団体で、2021年上半期のEU議長国ポルトガルのペドロ・シザ・ビエイラ経済・デジタル移行相に宛てた書簡PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を2月1日に送付している。同書簡で18団体はEU域内の規格の調和に当たって、欧州委員会の「過度に規範的なアプローチ」への懸念をあらためて示した。欧州委の権限が拡大し、EU域内で調和された標準・規格の策定が遅れている結果、加盟国や企業では、市場参入の遅れやイノベーションの減少、不必要なコストの増加といった弊害が起きていると指摘した。また、本来は欧州の標準化機関を介して利害関係者が意見を一致させ規格を策定すべきところ、欧州委は「標準化」を「準立法的な手段」として用いていると批判した。これは、欧州企業の国際競争力や貿易に関わる問題だと指摘し、欧州が先導して国際標準を策定し、最先端技術に随時適応したEUの規格を策定するために改善が必要とした。また、欧州委だけでなく、EU加盟国や欧州の各標準化機関、関係者が公正に標準化プロセスに参画できるように、欧州委にプロセスの改善を求めるなど、速やかな対応を要求した。

(注)同発表では、スケールアップ企業について、過去3年間、年20%以上成長し、従業員数10人以上の企業と定義。

(滝澤祥子)

(EU)

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