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スイス政府、CPTPP加入に否定的

(スイス、日本)

ジュネーブ発

2021年02月10日

連邦参事会(内閣)は2月3日、スイスの自由貿易政策において、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)への加入の検討を求める質問趣意書に対する回答外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを示した。

2009年に締結された「日本・スイス自由貿易経済連携協定(JSFTEPA)」は発効後11年が経過しており、2019年に発効した日EU経済連携協定(EPA)と比較すると、一部の関税や政府調達への参加などの分野で日本市場に対するスイス企業の優位性が損なわれる可能性があることから、エリザベト・シュナイダー=シュナイター・スイス・日本友好議員連盟代表(国民議会議員、キリスト教民主党)がJSFTEPAの改定を累次にわたりスイス政府に求めてきたところだ(2018年7月20日記事参照)。しかし、その後もJSFTEPAの改定交渉は進まず、一方で、中国や英国からCPTPPへの参加の意向表明などがされたことから、既存の自由貿易協定(FTA)との相対的不利を解消するための解決策として、スイスのCPTPPへの加入の可能性を問う質問趣意書を2020年12月2日に提出するに至ったもの。CPTPPへの加入により、既存のFTA締結国におけるEUなどとの相対的な競争環境の劣化を克服するとともに、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、ベトナム、ブルネイなど、スイス(EFTAを含む)がFTAを締結していない国との自由貿易が実現するという利点がある。

これに対して、連邦参事会からの回答では、CPTPPに参加することで、上記に加え、締約国間の輸出に関する規則を統一できるという利点もある一方で、特許申請後の猶予期間の扱い、地理的表示(GI)に関する制限や輸入国側による原産地証明の事後確認といった、スイス側が受け入れ難い規則が存在するとした。スイス政府としては、日本、中国、韓国それぞれとの既存の2国間のFTAの改定について取り組んでいくことを優先したいとのことだった。

これらの経緯は、スイス・日本友好議員連盟とその事務局を務める在チューリッヒ・スイス日本商工会議所(SJCC)のウェブサイト上でも公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされ、日本に所在する日本スイス商工会議所(SCCIJ)においても関連ウェビナーが2月9日に開催されたところだ。

(和田恭)

(スイス、日本)

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