韓国政府、FTA締結国との貿易概況を公表

(韓国)

ソウル発

2021年02月02日

韓国の関税庁は1月26日、FTA締結国との貿易概況を発表した。貿易収支では、自由貿易協定(FTA)締結国との貿易が603億ドルの黒字を記録した半面、非締結国との貿易は150億ドルの赤字となった。

2020年の韓国全体の貿易総額が前年比6.2%減の9,803億ドルだったのに対し、FTA締結国などとの貿易額は2.7%減の7,059億ドルと貿易総額に比べて減少幅は小さく、逆にFTA非締結国との貿易額は14.2%減の2,743億ドルとなった(添付資料表1参照)。

貿易収支については、FTA締結国への輸出が前年比3.9%減の3,831億ドル、輸入が1.3%減の3,228億ドルとなり、貿易黒字は前年より縮小したものの、非締結国などとの貿易赤字が150億ドルと、2019年の貿易赤字額(326億ドルの赤字)から大幅に縮小したため、全体では452億ドルの黒字となった(添付資料表2参照)。

FTA利用率では、輸出は前年比0.1ポイント低下の74.8%、輸入では、4.9ポイント上昇の81.5%だった(添付資料表3参照)。特に、中国との貿易におけるFTA利用率は、輸出で7.8ポイント、輸入で5.0ポイント上昇した。この要因について関税庁は、中韓FTAが発効5年目を迎え、2019年以降、特恵関税の適用品目が増加したため、FTA利用率も向上した、と分析している。

(当間正明)

(韓国)

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