クアラルンプールなど3州・1連邦直轄地で移動制限令延長、3月4日まで

(マレーシア)

クアラルンプール発

2021年02月18日

マレーシアのイスマイル・サブリ防衛相は2月16日、サラワク州以外の全国を対象に2月18日まで実施中の移動制限令(Movement Control Order:MCO)について、セランゴール州、ペナン州、ジョホール州、クアラルンプール市の3州・1連邦直轄地で新型コロナウイルス感染者数が依然として多いことを理由に、19日から3月4日まで継続すると発表した。ペルリス州は回復移動制限令(Recovery Movement Control Order: RMCO)へ、それ以外の9州・2連邦直轄地は条件付き移動制限令(Conditional Movement Control Order:CMCO)へ移行する。MCO、CMCO対象地域では、州および地区をまたぐ移動は引き続き原則禁止となるが、自宅から10キロ圏内の外出制限は撤廃された。

制限内容は一部緩和

MCO対象地域では、2月10日から全ての小売店の営業と、1テーブル2人までを条件としたレストランの店内飲食が可能となったほか、15日からゴルフ、ジム、接触のないスポーツも解禁となり、段階的な緩和があった(2021年2月9日記事参照)。19日以降の標準作業手順書(SOP)については、17日時点では未発表だが、操業可能業種リストに掲載されている業種のみが原則操業可能、管理・事務部門は30%までの出勤率とする点などは継続するものとみられる。

CMCO対象地域では、MCO対象地域よりも緩和される見込みで、操業可能業種リストに記載されていない業種でも、禁止業種・活動に該当しなければ営業が可能となる。また、以下のような緩和が実施される。

  • スパ・マッサージ店の営業
  • 小売店やレストランなどの営業時間は午前0時まで
  • レストランの店内飲食は1メートルのソーシャルディスタンスが確保できれば、1テーブル当たりの人数上限なし
  • 1台当たりの乗車人数上限は乗客定員まで

2月16日時点の累計感染者数は26万9,165人で、うち83.2%の22万4,053人は既に回復している。1日当たりの新規感染者数は3,000人台が続いていたが、2月14日から3日間は2,000人台が続いている。

(田中麻理)

(マレーシア)

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