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バイデン米大統領、UAEへの232条アルミ追加関税の維持決定

(米国、アラブ首長国連邦)

ニューヨーク発

2021年02月03日

ジョー・バイデン米国大統領は2月1日、トランプ前大統領が1962年通商拡大法232条に基づいて発動し、現在も有効となっている鉄鋼・アルミ製品輸入に対する追加関税につき、アラブ首長国連邦(UAE)からのアルミ製品に対する追加関税を維持するとの大統領布告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。同国からのアルミ輸入については、1月19日に当時のトランプ大統領が退任直前、指定した品目の一定量の輸入に対しては10%の追加関税を免除する数量割り当てを2月3日から有効とする大統領布告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表していたが、バイデン大統領はそれを撤回したかたちとなる。

米国のアルミ輸入額(HSコード76、2019年)で、UAEはカナダと中国に次ぐ第3位と主要な輸出国となっている。トランプ前大統領は19日の布告で「UAEからのアルミ輸入により損なわれている国家安全保障に関して、代替する解決策、すなわち数量割り当てを用いることでUAEと合意した」としていた。しかし、バイデン大統領は今回発表の布告で「現時点ではUAEからのアルミ製品輸入に対する追加関税を維持することが国家安全保障の観点から必要かつ適切だと判断する」とし、前大統領の決定を覆した。その判断に至った理由については、UAEから輸入されるアルミ製品の大部分が国内で生産可能であり、追加関税導入以降、同国からのアルミ輸入が25%減少した一方、国内での生産が22%増えたと指摘し、「国家安全保障上、効果が不透明な数量割り当てより追加関税を維持する方が効果的と信じる」としている。

バイデン大統領は選挙キャンペーン中の2020年5月に、同氏を支持する全米鉄鋼労働組合(USW)から232条に基づく鉄鋼・アルミ追加関税への賛否を問われた際に「232条を含めた全ての追加関税を見直す」と述べ、明言は避けていた。一方で、通商政策全般に関する質問に対しては「必要であれば追加関税も使うが、トランプ氏と異なるのは、私は見掛け倒しの強硬姿勢を装うためではなく、米国が勝利するための戦略を持って使うという点だ」とも回答していた。USWやその他の鉄鋼関連の業界団体は以前から、232条鉄鋼・アルミ追加関税の維持を求めており、直近では1月11日に大統領就任を控えたバイデン氏に書簡外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも直接送っている。USWは今回のバイデン大統領の決定に対しても「トランプ氏による米国のアルミ産業労働者を売りに出すような措置を撤回したバイデン大統領の決定を称賛する」との声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出している。

(磯部真一)

(米国、アラブ首長国連邦)

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