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米GDP成長率、2020年第4四半期は4.0%、通年でマイナス3.5%

(米国)

ニューヨーク発

2021年02月01日

米国商務省が1月28日に発表した2020年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率(速報値)は、前期比年率4.0%となった(添付資料図および表参照)。市場コンセンサス予想(ブルームバーグ調べ)の前期比4.2%を下回り、前期の33.4%からは大きく回復が鈍化した。また、同時に発表された2020年通年の実質GDP成長率は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で前年比マイナス3.5%となり、通年でみると、リーマン・ショック後の2009年(マイナス2.5%)以来11年ぶりのマイナス成長だった。

個人消費の減速が顕著、設備投資や住宅投資は堅調

需要項目別の寄与度をみると、2020年第4四半期の実質成長率4.0%のうち、個人消費と設備投資がともに1.7ポイント回復に寄与した。しかし、個人消費は、第3四半期に25.4ポイントの寄与だったことを踏まえると、減速が鮮明となった。輸出は2.0ポイント回復に寄与したものの、輸入も増加していることから、純輸出(外需)ではマイナス1.5ポイントとなっている。住宅投資は1.3ポイントと堅調なほか、在庫投資も1.0ポイントだった。政府支出はマイナス0.2ポイントとなっている。

需要項目の寄与度の内訳をみると、個人消費は1.7ポイントのうち、財がマイナス0.1ポイント〔耐久財(0.0ポイント)、非耐久財(マイナス0.1ポイント)〕で、サービスは1.8ポイントだった。耐久財では家具など、非耐久財では飲食物が減少しており(ともにマイナス0.1ポイント)、サービスでも飲食サービス(マイナス0.3ポイント)が減少している。

設備投資は寄与度1.7ポイントのうち、設備機器が1.3ポイントで、特に輸送機器が0.6ポイントと寄与が大きかった。一方で、構造物への投資は0.1ポイントと振るわなかった。ソフトウエアなど知的財産投資は0.4ポイントとなっている。

物価は、価格変動が大きいエネルギーや食料を除いた個人消費支出デフレーター(コアPCE)の上昇率が、前期比年率で1.4%となった。

2020年通年では、実質GDP成長率はマイナス3.5%

2020年通年の実質GDP成長率は前年比マイナス3.5%となり、ほぼ全ての需要項目でマイナス成長を記録している。寄与度でみると、特に個人消費はマイナス2.6ポイントとなり、そのうち財は0.8ポイント、サービスはマイナス3.4ポイントとなっている。設備投資もマイナス0.5ポイントだった。住宅投資と政府支出はともに0.2ポイントとなった。

ジョー・バイデン米国大統領は、2021年1月14日に新型コロナウイルス対応および経済再建に関して1兆9,000億ドル規模の経済政策案を発表し、法案成立を議会に呼び掛けている(2021年1月18日記事参照)。三菱UFJフィナンシャルグループのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は「最終需要が回復しない限り、経済はリセッション(景気後退)の崖っぷちから離れられない」と述べた(「ロイター」1月28日)。他方で、ING銀行のエコノミストのジェームズ・ナイトリー氏は、設備および住宅投資の継続的な強さに触れて、「2021年は本当に好転する可能性がある」と述べている(「ワシントン・ポスト」紙1月28日)。

(宮野慶太)

(米国)

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