2020年の日本の農林水産物・食品輸出額、ほぼ前年並み

(日本)

農林水産・食品課

2021年02月09日

2月5日に公表された農林水産省「農林水産物輸出入情報」によると、財務省貿易統計に基づく2020年の農林水産物・食品輸出額は前年比1.1%増の9,222億5,096万円となった。

このうち、農産物は同11.7%増の6,565億円、林産物は2.8%増の381億円、水産物は20.8%減の2,277億円だった。品目別では、「アルコール飲料」(710億円、7.5%増)、「ソース混合調味料」(365億円、8.6%増)、「清涼飲料水等」(342億円、12.4%増)と加工食品が上位を占めた。

輸出相手国・地域別では、1位は香港(2,061億円、前年比1.2%増)だった。次いで、中国(1,639億円、6.6%増)、米国(1,188億円、4.0%減)、台湾(976億円、8.0%増)、ベトナム(537億円、18.3%増)が続く。

日本政府は「食料・農業・農村基本計画」(2020年3月31日閣議決定)や、「経済財政運営と改革の基本方針2020」「成長戦略フォローアップ」(いずれも2020年7月17日閣議決定)で、農林水産物・食品の輸出額の目標を2025年までに2兆円、2030年までには5兆円と設定した。この目標を実現するために2020年11月30日、「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を策定した。この戦略で、日本が強みを有する27品目を輸出の「重点品目」に選定した。品目ごとのターゲット国・地域の特定や具体的な輸出目標・手段の明確化を行った上で、政策資源を重点的に投入するなどの取り組みを実施する。

(籠瀬明佳、川原文香、菱川奈津子)

(日本)

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