米自動車団体、米政府とカリフォルニア州の排ガス規制めぐる訴訟への介入取り下げ

(米国)

ニューヨーク発

2021年02月03日

フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)やトヨタなどの大手自動車メーカー、全米自動車ディーラー協会(NADA)などが参加する米国の「持続可能な自動車規制のための連合(The Coalition for Sustainable Automotive Regulation)」(以下、連合)は2月2日、排ガス規制の制定をめぐってカリフォルニア州が連邦政府に対して起こした訴訟への介入を取り下げることを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

カリフォルニア州は2019年9月20日、排ガス規制などの制定に関して、大気浄化法(Clean Air Act)の下で同州に認められている適用除外を取り下げたトランプ政権(当時)に対し、ニューヨーク州など22州とともに撤回を求めて訴訟を起こしていた(2019年11月7日記事参照)。この訴訟に対し連合は同年10月28日、連邦政府の制定する統一プログラムを支援することを目的に、連邦政府を支持するかたちで介入するとしていた。

今回の取り下げに関し、連合は声明の中で「われわれは、気候と国家のエネルギー安全保障上の意義ある利益を提供し、温室効果ガス(GHG)排出量を削減し、先進技術を促進する燃費基準の年ごとの改善を達成するというバイデン政権の目標と足並みをそろえる。誠意を示して建設的な道を見つけるべく、野心的で達成可能な基準を伴う単一の国家プログラムを支える自動車業界を結束させるために、この訴訟から撤退することを決定した」と述べた。

(大原典子)

(米国)

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