華東地域3省の2020年GRP成長率、全国平均をいずれも上回る

(中国)

上海発

2021年02月05日

中国・華東地域3省(江蘇省、浙江省、安徽省)の2020年の域内総生産(GRP)は、江蘇省が前年比3.7%増の10兆2,719億元(約164兆3,504億円、1元=約16円)、浙江省が3.6%増の6兆4,613億元、安徽省が3.9%増の3兆8,681億元となった(詳細は添付資料表参照)。

3省の成長率はいずれも中国全体の成長率(2.3%)を上回り、3%台の成長を維持した。貿易総額(中国全体は1.9%増)や都市部住民可処分所得(同1.2%増)など、その他の経済指標でも中国全体の伸びを上回った。

2020年の経済について、3省の各統計局は「経済の回復が加速している」(江蘇省)、「経済は四半期ごとに安定的に回復している」(浙江省)、「経済運行が急速に回復している」(安徽省)と、それぞれ景気の持ち直しに言及している。

3省の2021年目標や第14次5カ年計画(以下、14・5)期間の目標は以下のとおり。

江蘇省はGRP成長率の目標を6%以上とし、14・5期間の目標は、全省1人当たりGRPが15万元を超えること、経済構造を改善し、国際競争力のある製造業基地を構築することなどを挙げた。

浙江省は同6.5%以上とした。14・5期間の目標として、2025年までにGRPを8兆5,000億元、1人当たりGRPを13万元としたほか、ハイエンド人材の育成に注力し、5年でハイレベルの技術人材を100万人に増やすなどの目標を明らかにした。

安徽省は成長率を同8%とし、固定資産投資と社会消費品小売総額は9%以上の増加、住民の可処分所得の伸びを全国平均以上とするなどの目標を掲げた。14・5期間の目標は、経済力の新たな飛躍を遂げ、科学技術のイノベーション能力のさらなる強化や長江デルタ一体化の進展などを設定した。

(呉秀媛、龐婷婷、侯恩東)

(中国)

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