新型コロナ感染再拡大による制限措置、1段階緩和

(ニュージーランド)

シドニー発

2021年02月18日

ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は2月17日、新型コロナウイルスの警報レベルについて、同日午後11時59分以降、オークランドをレベル3から2へ、オークランド以外の地域をレベル2から1へ、それぞれ引き下げると発表した。ニュージーランドは市中感染再発に伴い、4段階ある警報レベルを再び引き上げていた(2021年2月15日記事参照)。

オークランドでは、市中感染が確認された当初、警報レベルを3に引き上げて外出制限を課した。レベル2への移行後は、在宅勤務を余儀なくされていた企業や持ち帰りのみとなっていたレストランなどは、ビジネスを再開できる。ただし、集会人数は最大100人に制限するほか、公共交通機関利用時のマスク着用義務を継続する。

オークランド以外の地域では、レベル1への移行により、集会人数制限が撤廃される。ただし、社会的距離を保ち、衛生基準を守り、接触記録を残すことが求められる。また、公共交通機関利用時のマスク着用義務は、現時点では継続して実施するとした。

アーダーン首相は「警報レベル2の設定は、市中感染のリスクが残っている状態を意味している」と述べて注意を促した。警報レベルの設定については、2月22日に再度見直しを行う。

なお、ニュージーランドでは2月15日、米国製薬大手ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチン約6万回分が到着した。まずは帰国者の隔離施設や検疫施設、税関や国境警備、航空会社の職員など、最前線で働く最も感染リスクの高い人々を対象に、2月20日から接種を開始する。

(住裕美)

(ニュージーランド)

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