新型コロナ陽性確認者数が15万人を超える、感染は増加傾向

(エチオピア)

アディスアベバ発

2021年02月24日

保健省によれば、エチオピアの新型コロナウイルス累計感染者数が2月18日に15万人を超えた。サハラ砂漠以南のアフリカ諸国では、南アフリカ共和国に次ぐ規模となっている(ジョンズ・ホプキンス大学調べ、2月23日時点)。1日当たり新規感染者数は18日前後から800人を超えるようになり、これまでの600~700人台から増加している。

首都アディスアベバでは、2月に入って、しばしば季節外れの降雨があり、気温が下がっている。2月15日以降は、国政選挙(投票日6月5日)に向けた選挙活動も始まっており、今後は週末を中心に与野党の集会が開催されると見込まれる。3月8日からは、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために延期されていた高校卒業(大学入試)試験の実施も予定される。試験はタブレットを配布してのデジタル化も検討されたが、結局は試験用紙を配付する従来どおりの予定で、過去に発生した期間中のインターネット遮断の可能性も懸念される(2019年6月13日記事参照)。

現地の日本人からは、気温の低下と選挙集会や学生の統一試験など人の集まる機会が続くことで、感染拡大期に入るのでは、と懸念する声も出ている。エチオピアへの新型コロナウイルスのワクチン輸入は、保健省によれば4月以降になる見込みだ。具体的な接種の方法や優先順位などは、まだ明らかにされていない。

(関隆夫)

(エチオピア)

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