武漢市で自動運転車をテーマとしたパーク開業

(中国)

武漢発

2021年01月07日

湖北省武漢市で中国初となる自動運転車をテーマとしたテーマパーク(以下、自動運転パーク)が1月1日、正式に開業した。自動運転パークは自動運転車の商業利用に向けたPRを目的に、バスやタクシー、清掃車、移動自動販売車など19台の自動運転車が域内で走行する。来場者は自動運転車を体験することができる。

自動運転パークへは自由に入場できるが、乗車を希望する場合は事前にオンラインで予約する必要がある。本稿の執筆時点(1月6日)で乗車料は無料だが、現時点で外国人は乗車の予約を行うことはできない。

自動運転パークは、国家インテリジェント・コネクテッドカー(武漢)テストモデル区(2019年10月3日記事参照)に指定されている武漢経済技術開発区の龍霊山生態公園内に位置し、第5世代移動通信システム(5G)と人工衛星「北斗」による高精度の位置情報システムが整備されている。

パークの建設・運営は、武漢車百インテリジェント・コネクテッド研究院(以下、研究院)が中心となり、東風汽車、海梁科技、百度、深蘭科技などの自動運転分野で研究開発を行っている中国企業が関わっている。研究院の朱建陽総経理は「自動運転パークが開業したことで、武漢市では自動運転車の商業利用が7つの分野(注)で同時に進められる。こうしたプラットフォームを提供することで、武漢市に科学技術研究所やインテリジェント・コネクテッド分野のトップ企業を集め、世界レベルの自動車産業クラスターを構築し、次世代自動車におけるトップクラスの都市を目指す」と述べている(「武漢発布」1月5日)。

写真 自動運転シェアカー(ジェトロ撮影)

自動運転シェアカー(ジェトロ撮影)

写真 無人移動自動販売車(ジェトロ撮影)

無人移動自動販売車(ジェトロ撮影)

(注)バス、タクシー、シャトルバス、カート、清掃車、自動パーキング車、移動自動販売車の7分野。

(片小田廣大)

(中国)

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