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欧州食品安全機関、初の昆虫由来の食品の安全性評価を公表

(EU)

ブリュッセル発

2021年01月18日

欧州食品安全機関(EFSA)は1月13日、「新規食品(Novel Food)」(注1)として、EU域内での販売認可の申請があった乾燥イエロー・ミールワーム(チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫)について、製造事業者が提案する使用方法や容量を守る限り、食品として安全性に問題はないとする評価報告書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2018年1月1日に施行した「新規食品規則外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(注2)に基づいて、同年2月、フランスのEAPグループが販売認可を欧州委員会に申請し、欧州委はEFSAに安全性に関する意見を求めていた。EFSAが、昆虫を由来とする食品に関する本格的な安全性評価の結果を公表したのは、今回が初めてとなる。

EUでの昆虫食品の流通拡大につながるか注目

今後、欧州委による審議を経て販売認可が下りると、新規食品規則により、EAPグループ以外の企業も乾燥イエロー・ミールワームを原料とする食品をEU全域で販売することが可能となる。欧州で食用・飼料用の昆虫を養殖、販売する企業などで構成される団体IPIFF(International Platform of Insects for Food and Feed)は同日、声明PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表し、EFSAによる評価報告書の公表を歓迎。EUでの昆虫食品の流通拡大に向けて、イエロー・ミールワームだけでなく、同じように販売認可を申請している他の昆虫の生産者にとっても大きな一歩となったとした。

ただし、EFSAの評価報告書では、留意すべき点として、甲殻類などにアレルギーを持つ人が、イエロー・ミールワームにもアレルギー反応を起こす可能性を指摘している。この点について、IPIFFは、生産者側も昆虫食品によるアレルギー・リスクの軽減につながる詳細なエビデンスを積み重ねており、EUの関係機関に対して、消費者に周知するための昆虫由来の食品独自の表示方法の策定も提案しているとした。

昆虫食品は、環境への負荷が少ないことやタンパク質が豊富なことなどから、近年、世界的に関心が高まっている。今後、食品として安全だと認められた昆虫が増え、欧州でもさらに身近な食品となっていくのか注目だ。

(注1)EUにおいて、1997年5月15日以前には、ほとんど、あるいは全く消費されていなかった食品または食品原料を指す。

(注2)規則の内容などについては、ジェトロの調査レポート「EUにおける新規食品(Novel Food)規制PDFファイル(1.2MB)」(2018年12月)を参照。

(滝澤祥子)

(EU)

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