欧州産業界、EU・中国包括的投資協定の原則合意を歓迎

(EU、中国)

ブリュッセル発

2021年01月06日

欧州産業連盟(ビジネスヨーロッパ)は12月30日付声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、EUと中国が包括的投資協定(CAI)(2021年1月5日記事参照)に原則合意したことを歓迎した。中国の国家補助や、合弁企業への技術移転の強制、環境基準など、公正な競争環境に関する規定が設けられたことは、現在の市場のゆがみに対応するものだと評価。CAIによって、EU・中国関係がよりバランスが取れたものとなり、EU企業の中国市場への参入機会の拡大につながるとともに、EUの投資家にとって法的安定性が高まるとした。ただし、投資分野について、CAIに投資の保護に関する規則を盛り込むべきだと指摘。市場参入機会が拡大すると同時に、投資に対するハイレベルな保護や、中立的かつ効力がある紛争解決メカニズムを設けることが必要だとして、今後の交渉への強い期待をにじませた。

デジタル分野でも、EU・中国関係の発展に期待高まる

欧州の情報通信技術(ICT)関連産業団体のデジタルヨーロッパも、12月30日付声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで原則合意に至ったことを歓迎した。EUにとって、中国は貿易や世界的な課題への対応で重要なパートナーとなりつつある一方で、テクノロジー市場では競合相手でもあると指摘し、CAIによって、欧州企業に公正な中国市場への参入、成長機会が与えられることに期待するとした。

デジタルヨーロッパは、CAIが今後のEU・中国関係の重要な基盤となるとして、テクノロジー関連の継続的な対話が協定を補完する重要な要素を果たし、公正で互恵的な市場参入の確保につながるとした。また、こうした協議を通じて、データ・ローカライゼーション(国境を越えるデータの移転規制)、基準や相互運用性、さらには知的財産権の保護、ライセンス契約に関する諸規制などの分野についても両者が対応し、中国が引き続き国際社会と足並みをそろえ、協調的かつ開放的な精神を認識することを要望した。

さらに、CAIによって、WTOの電子商取引に関する協議、情報技術協定(ITA)や政府調達協定(GPA)などといった多国間協議でも、EUと中国の協調関係が深化することへの期待も示した。

(滝澤祥子)

(EU、中国)

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