国境封鎖は1月31日まで延長、制限措置発動は州知事などに委ねる

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年01月12日

アルゼンチン政府は1月8日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、行政決議2/2021号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に基づき、国境封鎖の延長を発表した。12月24日付で発表した措置(2020年12月25日記事参照)を1月31日まで延長した。主な措置は次のとおり。

  • 英国発着の直行便の運航は引き続き停止。
  • アルゼンチン人、アルゼンチンに居住する外国人、移民局から例外として入国が認められる外国人の入国は、エセイサ国際空港とサン・フェルナンド空港に限る。陸路を通じた入国は、2020年4月1日~12月25日に出国したアルゼンチン人と居住者に限る。
  • 入国時にはPCR検査の陰性証明書と7日間の強制隔離が求められる。
  • アルゼンチン人とアルゼンチン居住者、特に60歳以上または基礎疾患を持つ者には、不要不急の海外渡航自粛を求める。

さらに、政府は1月8日付政令4/2021号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に基づき、次の条件を満たした場合、各州知事およびブエノスアイレス市長が外出制限措置を講じることができるとした。

  1. 最近14日間の感染者数がその直前の14日間と比較して1.2倍増加した場合。
  2. 最近14日間の10万人当たりの感染者数が150人を超えた場合。

感染リスクを高める夜間の行動は優先して制限されるべきとした。

この発表を受けて、ブエノスアイレス市政府は1月10日午前0時から次の措置を講じた。

  • 屋内外での集会の人数の上限を20人から10人に減じる。
  • 商店、飲食店(薬局は除く)の午前1時~午前6時の営業を禁じる。
  • 公共交通機関の利用は引き続きエッセンシャルワーカーに限る。
  • 移動を制限する措置は発動しない。

他方、ブエノスアイレス州政府は、州内の全135自治体のうち118の自治体で1月11日午前1時から次の措置を講じる。

  • 午前1時~午前6時まで商業、文化、スポーツ活動を禁じる。産業や農業など必要不可欠な活動は対象外とする。
  • ブエノスアイレス市同様、屋内外での集会の人数の上限は10人、公共交通機関の利用はエッセンシャルワーカーに限る。
  • 夜間の移動は制限しないものの管理を強化し、連邦と州政府の措置に反する集会などが発覚した場合、主催者および参加者に対し336万4,000ペソ(約403万6,800円、1ペソ=約1.2円)の罰金を科す。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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