大連市でコネクテッドカー産業連盟が設立

(中国)

大連発

2021年01月27日

中国・大連市でコネクテッドカー産業連盟が1月15日に設立された。連盟は自動車のスマート化に向けた政策策定や技術交流、人材育成などを主な取り組みとし、大連市の自動車関連メーカーや通信キャリア、大学・研究機関、車載システム開発企業など45の企業・団体が加盟した。

「中国製造2025」で自動運転・コネクテッドカー(注)が重点分野として位置付けられて以来、中国政府は同分野の発展に向けた支援策を打ち出している。2017年4月に工業情報化部などが「自動車産業中長期発展計画外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公布し、2025年までに新車への自動運転支援システム搭載率を80%以上にすることを目標に掲げた。大連市では、2020年7月から金普新区の指定エリアで中国の検索エンジン大手の百度(バイドゥ)による無人タクシー・無人大型バスの走行試験を実施したほか、同年12月に大連市政府は「大連市コネクテッドカー公道走行試験管理実施細則(試行)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公布し、走行試験の申請・審査の手続き、走行試験の管理、ドライバーの乗車方法などについても規定した。

大連市には車載システム開発に強みを持つ日系や中国企業が数多く集積している。長城汽車や吉利汽車などの完成車メーカーのほか、自動車部品1次サプライヤー(Tier 1)も同市で車載関連事業を展開しており、コネクテッドカー分野の発展により車載分野の産業クラスター形成が期待できる。

2025年には中国のコネクテッドカー市場規模は2,800万台に達し、世界市場の約4割を占めると予測されている。大連コネクテッドカー産業連盟理事長の李春林氏は「在大連の日系自動車関連企業や日本本土に所在する自動車関連の研究開発機関とさらに交流を深め、ともに中国市場を開拓したい」と述べた。

(注)コネクテッドカーとは、インターネットの通信機能を備えた自動車を指す。

(李莉)

(中国)

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