食品飲料のネスレ、オープンイノベーションで市場開拓

(インドネシア)

ジャカルタ発

2021年01月25日

食品・飲料会社のネスレ・インドネシアのガイ・ケラウェイ渉外ディレクターは1月14日、ジェトロが実施したオンラインセミナーにおいて、スタートアップと積極的に連携することで、オープンイノベーションに取り組む姿勢を明らかにした。同社は2020年12月、米国発世界最大のアクセラレーター・ベンチャーキャピタルであるプラグアンドプレイのインドネシア支社であるGKプラグアンドプレイ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとパートナーシップ協定を締結していた。

オンラインセミナーは、ジェトロがGKプラグアンドプレイと共催で、日系企業向けに開催した。ガイ氏は、同社が世界で進めているオープンイノベーションに関する取り組みを紹介し(注)、「インドネシアは巨大で多様性に富むマーケットなので、製品開発のための技術力だけでなく、マーケットを理解する洞察力とのバランスがオープンイノベーションを促進するのに必要」と指摘し、現地のスタートアップなどとのさらなる連携を目指していくと述べた。同セミナーに登壇した、自動車のアフターマーケット向けプラットフォームの運営を行う地場スタートアップである「オトクリックス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(2021年1月7日記事参照)のマルティン・レイハンCEO(最高経営責任者)は、インドネシアのスタートアップの状況について、「社会課題解決のため顧客と会話を重ね、プロダクトを改良し続けている」とした。両者は、「現地マーケットをより理解する他企業と連携することは、顧客満足度を上げるために重要」という認識で一致した。さらなるオープンイノベーションの促進のため、インドネシア政府に求めるのは何かと問われると、両者とも、人材育成の重要性を訴えた。

写真 オンラインセミナーの様子(ジェトロ撮影)

オンラインセミナーの様子(ジェトロ撮影)

(注)ネスレは、ネスレR&Dアクセラレーター外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますHENRiプログラム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますなど、さまざまなプラットフォーム上でグローバルにオープンイノベーションを促進している。

(上野渉、シファ・ファウジア)

(インドネシア)

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