韓国政府、2021年の新型コロナワクチン接種計画を報告

(韓国)

ソウル発

2021年01月28日

韓国の保健福祉省、食品医薬品安全処、疾病管理庁は1月25日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対し、新型コロナウイルスワクチンの接種計画を含む2021年の事業計画を報告した。防疫措置に関しては、誰でも早期に検査できるよう、診療・検査機関の増設とともに、6月までに1日当たり24万件のPCR検査が可能となるよう、検査体制を一層拡充する。また、現在325人の疫学研究者を2021年は385人まで増員し、情報通信技術(ICT)技術を利用して迅速な疫学調査を行う。病床確保については、重症者の円滑な治療のため、既に確保した新型コロナウイルス感染者用の病床を第1四半期(1~3月)まで引き続き確保しつつ、第2四半期(4~6月)以降は、現在建設中の緊急ケアユニットなどを中心に、重症患者用の病床数を拡充する。

ワクチン接種に関しては、安全性、透明性、公正性の原則に基づき、優先順位を設定しつつ、11月までの集団免疫の形成を目標に掲げ、9月までに全国民の70%に対して1次予防接種を実施する。まず、第1四半期(2月中旬~3月)に療養病院や老人医療福祉施設に居住する高齢者、高危険医療機関の従事者から接種を開始し、第2四半期(4~6月)に65歳以上、医療機関・訪問介護従事者など、第3四半期(7~9月)に慢性疾患患者、成人(19~64歳)などに接種を実施する。第4四半期(10~12月)には、第3四半期まで接種した者の2回目の接種、その他未接種の国民に対する接種が行われる見込みだ。なお、1月28日に予防接種実施計画の詳細の公表を予定している。

接種会場は、全国約250カ所に設置する接種センターと約1万カ所の医療機関としている。施設に入居している体が不自由な人のための訪問接種サービスも行う予定だ。

(当間正明)

(韓国)

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