遼寧省、2035年に向けたデジタル発展計画を策定
(中国)
大連発
2021年01月05日
遼寧省政府は2020年12月17日、「デジタル遼寧発展計画(1.0版)」に関するプレス発表を行った。同計画は、中国共産党第19期中央委員会第5回総会(五中全会)で提唱されたデジタル化発展戦略の推進と、遼寧省の第14次五カ年計画に盛り込まれたデジタル遼寧、スマート製造の実現に向けた発展目標を定めたものだ。
2025年までの発展目標として、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、インターネットプラス、人工知能(AI)をイノベーションによる発展の中核とし、遼寧省のデジタル経済の付加価値額の年平均伸び率を10%前後とすること、域内総生産に占めるデジタル経済のシェアを45%まで高めることなどを定めた。
産業分野のデジタル化推進目標としては、(1)同省の一定規模以上の工業企業(注)の重要な生産工程におけるデジタル制御比率を2019年の51.8%から2025年には80%まで高めるほか、(2)社会消費品小売総額におけるインターネット小売額のシェアを2019年の15%から2025年には20%まで高めること、(3)5G(第5世代移動通信システム)の基地局を2025年までに14万基設置することなどを定めた。このほか、生活インフラ面では、同省のモバイルインターネットユーザーのシェアを97%まで高めるとともに、家庭用インターネットの普及率を90%まで高めるとした。
さらに、2035年までの発展目標として、(1)遼寧省のデジタル経済の成熟、(2)公平で秩序のある近代型デジタル市場の完備、(3)公共サービスにおけるスマート化を高い水準で実現、(4)同省のデジタル化の発展の水準を全国上位に位置付けること、を定めた。
遼寧省政府は、目標の達成に向け、18項目の取り組みと22項目の支援策を策定した(添付資料表1、表2を参照)。一例として、ハイテク企業に認定された場合、法人税での15%の優遇税率適用などの措置を定めた。
(注)その年の主な業務による売上高が2,000万元(約3億2,000万円、1元=約16円)以上の工業企業。
(李穎)
(中国)
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