内務省、新型コロナに関するガイドラインを1月末まで延長

(インド、日本)

ニューデリー発

2021年01月07日

インド内務省は12月28日、有効期限が12月31日までとなっていた新型コロナウイルスに関する「監視、封じ込め、注意に係るガイドライン(Guidelines for Surveillance, Containment and Caution)」(11月25日付内務省通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)参照)の効力を1月31日まで延長すると発表した(12月28日付内務省通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)参照)。また、民間航空局はこれを受けて12月30日、国際線の一般商用旅客機の着陸停止措置について、インド時間1月31日午後11時59分まで延長すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

このガイドラインでは、州政府などに対してマスクの着用や消毒などの適切な行動を市民に促す措置を厳格に講じるよう求めている。しかし、大半の活動制限は解除されている(2020年12月2日記事参照)。

インドでは9月中旬以降、新型コロナウイルス感染者数は減少傾向となり、経済活動も正常化に近づいている。こうした感染の減少傾向や、限定的ながらも日本~インド間の往来が可能となっている状況を受け、日本へ一時退避していた駐在員が再びインドに戻る動きが活発化している。両国間の往来について、一般商用旅客機着陸停止措置は継続しているものの、日本に対しては2国間で入国前後の渡航・移動制限を緩和するエアトランスポートバブル協定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが適用されている。日本航空や全日空がこれまで臨時便として多くの便を運航してきた。2月以降は羽田~デリー間は両社合わせて週に3~4便が定期的に運航される予定だ。

さらに、1月3日には、保健・家庭福祉省が英国オックスフォード大学とアストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンを製造するセラム・インスティチュート・オブ・インディアと、地場バーラト・バイオテックのワクチンの限定的使用(緊急時かつ制限された用途のみ)を承認したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますするなど、ワクチン普及への期待も高まる。

インド政府は1月4日、英国で確認された新型コロナウイルスの変異種がインドでも合計38例確認されたと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これを踏まえて、インドにいる駐在員が日本へ一時帰国する際には、日本の水際対策の強化に対しても注意が必要だ(外務省海外安全ホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照)。

日本政府は検疫強化の一環として、変異ウイルスの感染者が確認された国・地域からの全ての入国者に、出発前72時間以内の検査証明を求めている。1月5日時点ではインドはまだこの措置の対象国に認定されていないが、今後、外務省と厚生労働省が変異ウイルスを確認し次第、対象国に指定する可能性があり、その場合は事前にインドで検査証明が必要になる可能性がある。

(磯崎静香)

(インド、日本)

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