インド内務省、新ガイドラインで州政府に厳格な措置求める

(インド)

ニューデリー発

2020年12月02日

インド内務省は11月25日、新型コロナウイルス対策の指針を示す「監視、封じ込め、注意に係るガイドライン(Guidelines for Surveillance, Containment and Caution)」を出した(11月25日付内務省通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)参照)。

新たなガイドラインでは、これまでの活動制限に大きな変更はないが、州政府などに対して、より厳格に新型コロナウイルス封じ込めのための措置を講じるよう求めている。具体的には、マスクの着用や消毒、ソーシャルディスタンスの確保など、適切な行動を民衆に促す措置を取り、そのためには違反者へ罰金などを科すこともできるとされている。また、中央政府の事前の許可なく、封じ込めゾーン以外の地域で独自のロックダウン措置を講じることは引き続き不可とされているものの、感染拡大防止のために夜間外出禁止令などの措置を取ることは認められている。

各州の動きをみると、首都デリー準州では、11月19日、アルビンド・ケジュリワリ州首相が自身のツイッターでマスク未着用者への罰金を現在の500ルピー(約700円、1ルピー=約1.4円)から2,000ルピーへ引き上げることを表明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。ラジャスタン州では、アルワール、ジャイプル、ジョドプルなど8つの県で午後8時~午前6時の夜間外出禁止令が施行(11月21日付ラジャスタン州政府通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)参照)。パンジャブ州では、12月1日から午後10時~午前5時の夜間外出禁止令が適用される(11月25日付パンジャブ州政府発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照)など、州によって罰金の金額や夜間外出禁止令の時間帯は少しずつ異なる。インドでの活動に当たっては、州ごとの規制の確認が必要だ。

封じ込めゾーン以外での活動制限については、映画館や劇場が収容率50%まで、展示会はビジネス目的のもののみ、集会は会場の収容人数50%まで(200人が上限)など、これまでのガイドラインを踏襲している。一般の国際線旅客機着陸停止措置も延長された(11月26日付民間航空局通達外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照)。

(磯崎静香)

(インド)

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