テマセク基金、脱炭素化と資源リサイクルの先端技術を公募

(シンガポール)

シンガポール発

2021年01月20日

シンガポールの非営利団体、テマセク基金は1月15日、脱炭素化と資源リサイクルに関する先端技術を公募する「2021年ザ・リバビリティー・チャレンジ」の受け付け開始を発表した。同チャレンジに優勝した企業や団体には、最大100万シンガポール・ドル((約7,800万円、Sドル、1Sドル=約78円)の資金を供与する。

画像 「ザ・リバビリティー・チャレンジ」のロゴ(主催者提供)

「ザ・リバビリティー・チャレンジ」のロゴ(主催者提供)

テマセク基金は2018年から先端技術を公募するチャレンジを実施しており、今回は4回目となる。2021年の公募のテーマは、脱炭素化と資源リサイクルの2つ。脱炭素化については、工場などが排出する炭素を大幅に削減、または建築材や燃料などの有用な製品に転換する革新的な技術を公募する。また、資源リサイクルについては、プラスチックや紙のパッケージ、食品ごみ、電子ごみを大幅削減し、リサイクルする先端技術を求めている。公募条件として、概念実証(POC)の段階で、技術成熟度レベル(Technology Readiness Levels:TRL)6以上であるほか、シンガポールのように南国の都市環境に適正な技術であることが必要だ。

公募は4月15日に締め切られ、5月4日に最終選考者を発表する予定。最終選考に選ばれた企業・団体は6月4日にピッチコンテストを行い、優勝者を決定する。今回のチャレンジの公募の詳細、申し込みについては、ザ・リバビリティー・チャレンジのホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照。

前回の2020年のチャンレジでは、60カ国約400件の応募から、シンガポールのスタートアップで、細胞から人工ミルクを培養する技術を持つタートルツリー・ラブス(Turtletree Labs)が優勝した(2020年8月12日付地域・分析レポート参照)。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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