2021年の自動車市場、商用車は減少も乗用車が支える見通し

(中国)

上海発

2021年01月27日

中国乗用車市場信息聯席会(CPCA)は1月20、21日に「2021年自動車市場検討会」を開催し、関係者が同年の自動車市場に対する見方や販売台数の見通しなどを述べた。

国家信息中心信息化産業発展部の李偉利副主任は、2020年の乗用車市場は細分化され、高級車と新エネルギー車が伸びたと指摘した上で、2021年も経済は着実に成長し続けることが予想され、これが自動車産業発展の基本的な基盤となり、自動車の内需は3.2%増、乗用車の内需は7.5%増となると述べた。

CPCAの崔東樹秘書長は、2020年の自動車市場の特徴として、高級ブランドの強さや日本車の回復、スポーツ用多目的車(SUV)比率の増加、新エネルギー車の急激な回復、輸出市場の販路開拓などの点を挙げ、2021年は乗用車が8%増、自動車は4%増になると予測した。

また、CPCAの莫遥氏は、2020年は新型コロナウイルスの流行下、インフラ建設や物流のニーズと関連政策、規制と経済刺激の複合効果により、中型や大型のトラックを中心に販売が増加したが、2021年はこうした効果が一巡することもあり、商用車販売は約440万台(2020年の513万3,000台に比べて14.3%減)にとどまると述べた。

中国自動車工業協会(CAAM)は12月11日の「2021年中国自動車市場発展予測シンポジウム」で、2021年の販売台数を4%増の2,630万台とする見通しを発表した(2020年12月14日記事参照)。今回のCPCAの発表でも、通年の販売台数は前年比で増加と予測している(各団体による最近の見通しは添付資料表参照)。

(高橋大輔)

(中国)

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