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2度目の年金引き出し法が施行、12月10日から申請開始

(チリ)

サンティアゴ発

2020年12月17日

チリにおいて、2度目の確定拠出型年金(AFP)の積立額の一部引き出しを可能とする法律が12月10日に施行された。同法は、新型コロナウイルスが国内でまん延したことによる生活難を抱える国民を救済するため、憲法改正を伴う例外的措置として7月に施行された年金引き出し法(2020年8月4日記事参照)に続き、2度目の年金引き出し法として施行された。

2度目の年金引き出し法案については、野党の下院議員らが政府・与党に先んじて法案を提出し、同法案は下院まで通過していた。しかし、これ以上、野党主導の重要法案を通すわけにはいかない政府・与党が、一部内容を変更した法案を国会に提出し、上下両院を通過したという経緯がある。

今回の年金引き出し法は、1度目と同様、積立額の10%を引き出すことができ、上限は150UF(注1)、下限は35UFとなっている。積立額の10%が35UFに満たない者は35UFを引き出すことができ、積立額が35UFに満たない者は全額を引き出すことが可能だ。また、1度目との違いとして、2度目の引き出し額と個人所得を合わせた年間所得が30UTA(注2)を超える場合(月額収入または所得が153万ペソを超える場合)、総合補完税(Impuesto Global Complementario)(注3)の課税対象となることがある。

年金監督庁(SP)によると、2度目の年金引き出しの対象となるのは約1,070万人で、引き出し総額は190億ドルに上ると見積もっている。申請期限は官報掲載から1年間となっているが、申請開始から約8時間で、加入者の33%に当たる354万1,948人が申請手続きを行った。

(注1)1UFは約2万9,000ペソ(約4,000円、1ペソ=約0.14円)。UFは消費者物価指数の変動率に応じて調整されるインデックスでUnidad de Fomentoの略。

(注2)2020年12月の1UTAは61万2,348ペソ(約8万6,000円)。UTAは年間課税単位でUnidad Tributario Annualの略。

(注3)給与所得者で給与以外の所得があった者、専門的活動による報酬を受けた者に対する総合課税のこと。社会保険料控除後の課税所得に0~40%の累進課税(8段階)が課せられる。

(岡戸美澪)

(チリ)

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