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第3四半期の実質GDP成長率、市場予測上回る前年同期比6.7%、新型コロナの状況は悪化

(トルコ)

イスタンブール発

2020年12月07日

トルコ統計機構(TUIK)の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(11月30日)によると、2020年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率は、市場予測(5%前後)を上回る前年同期比6.7%となり、前期のマイナス9.9%から大きく回復した。季節・日数調整後の成長率(前期比、年率換算)では15.6%だった。

第3四半期の成長率を支出項目別にみると、GDPの最大項目の家計最終消費支出は、前年同期比で前期のマイナス8.8%からプラス9.2%へと大きく反転した。その背景には、新型コロナウイルス対策として実施されていた各種規制が緩和されたことや、政府が主導する信用拡大策による景気の浮揚感がある。同様の理由から、民間投資を含む総固定資本形成も22.5%と大きく伸びた。輸出がマイナス22.4%となったのに対し、輸入は内需回復に並行するかたちで15.8%となり、外需(ネット輸出)の冷え込みは続いている(添付資料表1参照)。

生産部門別に成長率みると、国営銀行が主導したクレジット・インパルス(GDPに対する新規与信の伸び率)の強さを背景に、工業が前年同期比8.0%、建設が6.4%と力強い伸びを示した。また、政府の信用拡大策は金融・保険業を41.1%に押し上げた。他方、新型コロナウィルス感染拡大の影響を最も受けたサービス業は0.8%にとどまり、前期(マイナス24.6%)からの回復が遅れている(添付資料表2参照)。

第3四半期は、政府が前期以上に生産活動の維持と信用拡大を進めたことで、予想を大きく上回る成長を見せた。しかし、インフレの高止まりと通貨トルコ・リラの下落、外貨準備高の急速な減少に耐えかねた中央銀行は11月19日に利上げを実施(2020年11月25日記事参照)、金融引き締めを強化した。24日には銀行監督調整機構(BDDK)が貸し出し促進を目的に設定した「資産比率」を12月末で完全撤廃すると発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)するなど、軌道修正に入っている。

同時に、新型コロナウイルスの拡大状況も急速に悪化している。コジャ保健相が11月25日、1日当たりの陽性者数が従来の無症状を対象外とする感染者数と比べると約4倍と発表したことで、危機感が高まっている。政府も12月1日付で、夜間と週末の外出禁止を含む規制の再強化を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。こうした状況もあり、第3四半期の高成長に対する市場の反応は限定的となっている。

(中島敏博)

(トルコ)

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