感染評価をレベル3に引き下げて制限措置を緩和

(チェコ)

プラハ発

2020年12月02日

チェコ政府は11月29日、新型コロナウイルス感染状況の改善に伴い、評価システム(2020年11月18日記事参照)に基づく感染レベルを、12月3日付でレベル4からレベル3に引き下げることを決定した。これはレベル3の水準が29日時点で7日間継続したことによるものだが、一方で、感染状況を州別にみるといまだレベル3に達していないところも散見されるため、レベル引き下げ発効日は当初予定していた11月30日から12月3日に延期された。ヤン・ブラトニー保健相は、翌週には全州でさらに感染状況の大幅改善が予想されると述べた。

レベル3への移行により、10月22日のロックダウン(2020年10月23日記事参照)以降、一部例外を除き禁止されていた小売り・サービスの営業が再開され、移動制限が撤廃される。主な変更点は以下のとおり。

(1)小売り・サービス営業

  • 店内15平方メートル当たり1人以下の人数制限、顧客との2メートルの対人距離の維持を条件に営業可
  • 日曜日の営業も可

(2)飲食店営業

  • 1テーブル当たり最大4人、占有率50%を条件に営業可
  • ただし午後10時~午前6時は営業禁止
  • ショッピングモール内のフードコートでは、テークアウトのみ可(その場での飲食は不可)
  • 公共の場での飲酒禁止の撤廃

(3)宿泊施設営業

  • ビジネス客などの宿泊に限定されていた制限を撤廃し、観光客の宿泊も可

(4)移動制限

  • 夜間の外出禁止の撤廃

(5)集会制限

  • 人数制限(同一世帯を除く)が屋内外6人から、屋内10人、屋外50人に拡大

(6)企業・事業関係

  • 在宅勤務利用は「要請」から「推奨」に変更
  • 見本市は、最大収容人数の25%以内、かつ屋内では15平方メートル当たり1人以下の人数制限と2メートルの対人距離の維持を満たすことを条件に開催可

(7)通学制限(12月7日から)

  • 幼稚園、養護学校、初等教育課程低学年、高等学校最終学年などに加え、初等教育課程最終学年も通学可
  • 大学第1学年も通学可(ただし20人以下のグループのみ、なおそれ以外の学年はリモート事業)
  • 初等教育課程高学年、高等学校、専門学校では1週間ごとにローテーションを組んで通学可

(中川圭子)

(チェコ)

ビジネス短信 c49921a78f5c91d5