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反政府派による「国民諮問」、不発に終わる

(ベネズエラ)

ボゴタ発

2020年12月17日

ベネズエラで12月7~12日にかけて、6日に行われた国会議員選挙などの正当性を問う「国民諮問」が行われた。国会議員選挙では、ニコラス・マドゥロ大統領を支持する最大与党の統一社会党(PSUV)が最大議席数を確保する見込みだが、同選挙をめぐってその正当性を疑問視する声が、フアン・グアイド国会議長率いる反政府派などから上がっていた(2020年12月14日記事参照)。

国民諮問はネットアンケート方式で、政権の正当性、国会議員選挙の正当性、国際的な支援を望むかの3点を、海外在住者も含むベネズエラ国民に問うた。グアイド氏は、最終日の12月12日には街頭に集まり行動を起こすよう市民に呼び掛けていたが、結果的に大規模な集会にはならなかった。

国民諮問での投票数は、国会によって指名された実行委員会によれば646万6,791票で、投票数の約半数に当たる320万9,714票が屋外の投票デスクで行われたとされるものの、同日のカラカス市内の人出は多くなかった。また、各質問に対する結果を今後公表するかどうかについては表明されておらず、マドゥロ大統領も、国民諮問に対して特段のコメントを発表していない。

集会が大規模なものにならなかった背景には、政府からの監視と情報漏えいに対する国民の不安がある。かつても、反政府派の投票に参加した国民が特定されてしまうという事態が発生した。2003~2004年には、当時のウーゴ・チャベス大統領の罷免投票を実施するため署名活動に参加した国民のリストが、政府派議員によりネット上などで公表されたことによって反政府派の国民が特定され、政府関連機関や公社で、署名した職員の解雇などが発生した。

また、ベネズエラでは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、6月から外出規制と緩和を7日ごとに繰り返す措置が導入されていたが、12月は緩和を1カ月間継続することになり、国民の関心が政治関連イベントから薄れたともみられる。

グアイド氏は、新国会が発足する2021年1月5日に再び街頭集会に集まるよう呼び掛けている。一方、マドゥロ大統領は2020年12月の緩和措置による感染増を懸念するとして、実施時期は示さないものの、2021年1月に連続2週間の外出規制を再度導入するとしている。

写真 カラカス市内の投票デスク(ジェトロ撮影)

カラカス市内の投票デスク(ジェトロ撮影)

写真 カラカス市内の投票デスクの様子(ジェトロ撮影)

カラカス市内の投票デスクの様子(ジェトロ撮影)

(マガリ・ヨネクラ、豊田哲也)

(ベネズエラ)

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