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シンガポール港のコンテナ不足で縫製業などの輸出入に影響

(バングラデシュ、シンガポール)

ダッカ発

2020年12月24日

世界的なコンテナ不足がアジア各国の貿易に影響を及ぼしつつある(2020年12月15日記事参照)中、バングラデシュでも、空コンテナの不足とそれに伴う輸送コストの上昇が生じていると複数の現地メディアが報じている。主要産業である縫製業などの原材料の調達や輸出への今後の影響が懸念されている。

バングラデシュでは、港湾物流の要所であるチョットグラム(旧名チッタゴン)港の水深が最大9.5メートル程度(満潮時)と浅いため、衣類の原材料の綿や化学繊維を中国などから輸入する際や、生産した衣類を主要マーケットの欧米向けに輸出する際、コンテナをシンガポール港などで積み替えているのが現状だ。在バングラデシュの日系国際輸送会社によると、11月初旬からシンガポール港などでコンテナの供給不足が続いているため、バングラデシュ発着の海上輸送に散発的な遅延が発生している。代替輸送ルートの検討ニーズが高まっているものの、コロンボや上海、ドバイなど他のハブ湾も同様にコンテナ不足の状況にあり、結果として主要航路のシンガポール港の利用率が一層上がっているという。ジェトロの調べでは、シンガポール港での貨物需要が急増し、コンテナヤードに貨物が滞留しているほか、船の入港待ち時間が長期化しており、改善まで時間がかかる状況であることがわかった。

前出の日系国際輸送会社によると、世界全体で空コンテナが不足している要因として、特に中国から米国向けの貨物輸送量が増加することで、米国の主要港が許容量を超えた結果、入港や輸入手続きに通常より時間を要し、最終的にはコンテナ船の沖待ちが発生していることなどが挙げられる。クリスマスシーズンであることに加え、米国では住宅の建築需要が伸びている中、中国や東南アジアから建築資材の調達が活発化していることも背景にある。「新型コロナ禍」の中でも、中国などで生産されたコンテナは市場に投入されているが、不足を補うまでに至っていない。今後は、2021年2月の春節(旧正月)に向けて世界から中国向けの輸送量増加が見込まれるため、空コンテナの不足は当面続く可能性があるという。そのため当面の間、バングラデシュと輸出入を行う場合は、余裕を持ってスケジュールを立てる必要がありそうだ。

なお、バングラデシュでは、航空便による輸送は3月末の新型コロナ感染拡大を受けたロックダウン以降、ダッカ国際空港発着便がいまだ通常ダイヤに戻っていないため、十分なスペースが確保できず、費用は平常時と比較すると、おおむね2倍から3倍と高止まりしている状況だ。そのため、航空輸送と海上輸送を組み合わせた複合輸送サービスを提供する輸送会社もある。

(山田和則、藤江秀樹)

(バングラデシュ、シンガポール)

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