ジョージア議会選、決選投票で与党が圧勝
(ジョージア)
欧州ロシアCIS課
2020年12月01日
旧ソ連コーカサス3カ国の1つのジョージアで議会選挙(一院制)の決選投票が11月21日に実施され、与党「ジョージアの夢」が圧勝した。
決選投票は、10月31日の議会選挙で最多得票者の獲得票数が50%未満だった17の小選挙区で実施され(2020年11月5日記事参照)、「ジョージアの夢」候補者が全選挙区で勝利した。これにより、同党が全150議席のうち90議席と過半を占めることが確定した。
他方、今回の投票率は26.29%と低い数字にとどまった。野党指導者は1回目の選挙の不正を訴え、決選投票をボイコットするよう呼びかけていたことが主因だ(ロシア紙「コメルサント」11月23日)。
野党は一様に今回の選挙結果を認めず、議員就任を拒否し、早期の再選挙を要求している。これに対して、「ジョージアの夢」のイラクリ・コバヒゼ幹事長は野党と対話する用意があるとしながらも、再選挙実施は受け入れられないと回答している(ロシアメディア「レグナム」11月26日)。
ジョージアの政治学者ワフタング・ザビラゼ氏は「野党は不利な状況に置かれている」と指摘。その理由として、「西側諸国が野党勢力に対し、公正な選挙を実現したいのであれば、議会を通じた選挙法改正に取り組むべきとの姿勢を示しているため」と述べた(「レグナム」11月26日)。
(齋藤寛)
(ジョージア)
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