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EU混合食品規制、2021年4月から新制度へ、ジェトロがウェビナー開催

(フランス、EU)

パリ発

2020年12月07日

EUの動物衛生に関する制度が2021年4月21日から新制度に移行することに伴い、混合食品(Composite product)(注)のEU域外から域内への輸入条件などについても変更が生じる(調査レポート「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査」参照)。ジェトロは、2020年11月30日、新制度施行に先立ち、新制度の詳細や運用について、食品規制を専門とするフランスのアントワンヌ・ドブロス弁護士を招き、ウェビナーを開催した。

講師のドブロス弁護士によれば、現行制度は、混合食品に占める動物由来加工製品(動物性原材料)の割合が衛生証明書の要否の判断基準となっていたが、新制度では、公衆衛生に及ぼすリスクに応じて衛生条件が決定されることとなる。

混合食品をEU域外の第三国から輸入するためには、EUへの輸出を許可されている国であること(いわゆる「第三国リスト」要件)、および動物性原材料がEU向け輸出認定施設(いわゆる「EU HACCP認定施設」)由来であることが求められる。従来、経過措置として、肉製品を含まず、動物性原材料の割合が50%未満の常温保存が可能な混合食品については、含有する動物性原材料が認定施設由来であることを確認・証明する義務が免除されていたが、新制度では、混合食品に含まれる動物性原材料が認定施設由来であることなどを証明するために公的機関が発行する公的証明書(Official Certificate)、または輸入業者が作成する自己宣誓書(Private Attestation)の添付が必要となる。

具体的には、委任規則(EU)2019/625の改定案では、第12条(1)に規定された関税コードに該当する混合食品のうち、「温度管理が必要な混合食品」および「肉製品を含む混合食品であって、ゼラチン、コラーゲン、または肉由来の高度精製品以外を含むもの」には公的証明書の添付が要求され、「温度管理が不要で肉製品(ゼラチン、コラーゲン、または肉由来の高度精製品を除く)を含まない混合食品」には自己宣誓書の添付が要求されることになる。

ただし、公的証明書や自己宣誓書の様式案は未確定であること、また、制定されている規則間で整合性が取れていない条項もあり、公的証明書や自己宣誓書について規定された委任規則(EU)2019/625が改定中であることなどから、引き続き、本規制の動向について注視が必要だ。

参加者からは、現在取り扱っている商品が新制度でどのような要件を満たさなければならないのかを確認する質問が多数寄せられ、制度変更への関心の高さがうかがわれた。また、新制度の施行直前まで詳細が決まらないことについて不安の声も聞かれた。

日本からEU向けの食品輸出は、ソース、たれ、ドレッシングなどのソース混合調味料が品目別輸出額で22位となっており、これら調味料の中には動物性原材料を使用した商品も多い。一方、日本国内には、EUの認定を取得している動物性原材料の加工施設が少ないことから、認定施設の増加にも取り組んでいく必要がある。

なお、本セミナーの内容は、2021年1月8日(金)までオンデマンドで視聴可能となっている。

(注)動物由来加工製品(Processed products of animal origin)と植物由来製品(Products of plant origin)の両方を含む食品。

(浅見武人)

(フランス、EU)

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