中国ラオス鉄道のラオス4主要駅周辺の開発で覚書を締結

(ラオス)

ビエンチャン発

2020年12月18日

ラオス計画投資省と中国ラオス鉄道のデベロッパーである中国ラオス鉄路との間で12月11日、ラオス1都3県の4鉄道主要駅周辺地域の開発プロジェクトの可能性調査に関する覚書が締結された。現地の複数のメディアが報じた。対象は、ビエンチャン首都のビエンチャン駅、ビエンチャン県のバンビエン駅、北部のルアンパバン県のルアンパバン駅、同じく北部のウドムサイ県のサイ駅の4駅周辺の地域で、具体的な区域や面積については公表されておらず、今後、可能性調査の中で具体化されるとみられる。

中国ラオス鉄道は、全区間で32駅の建設が予定されているが、うちラオス政府はビエンチャン駅、バンビエン駅、ルアンパバン駅、サイ駅、北部ルアンナムタ県のナトゥイの5駅を主要駅として位置付けている(注)。2月15日付「ビエンチャンマイ」紙によると、各地域の強みや特色を生かした開発を実施する方針としており、ビエンチャン駅開発区は包括的ロジスティックスセンターとして開発し、同時に加工工業や農産品生産の拠点化とする計画だ。バンビエン駅開発区は環境にやさしい自然観光センターとして、ルアンパバン駅開発区は世界遺産都市の観光業を中心としながら商業や住宅開発を進めるとのこと。さらに、サイ駅開発区は、中国やベトナムとのアクセスが良い立地から、ラオス北部の工業化の拠点とロジスティックスセンターを担う計画だ。なお、建設中の中国ラオス鉄道(ラオス区間)は、12月10日までに基礎インフラの95%が完成しており、レールは422キロ中219キロの敷設が完了している(「クワームサゴップ」紙12月15日)。

写真 駅舎の建設が進むビエンチャン駅の様子(10月30日、ジェトロ撮影)

駅舎の建設が進むビエンチャン駅の様子(10月30日、ジェトロ撮影)

(注)2015年11月16日の中国ラオス鉄道についてのプレス説明(公共事業運輸省副大臣ラッタマナニー・クンニャボング)。

(山田健一郎)

(ラオス)

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