青島市、水素エネルギー産業発展計画を発表

(中国)

青島発

2020年12月18日

青島市政府は12月14日、2060年までにカーボンニュートラルを目指す国家目標に貢献するため、「東方の水素エネルギーアイランド」創設を核とする「青島市水素エネルギー産業発展計画」(以下、計画)についての記者発表を行った。

計画では、青島市を「東方の水素エネルギーアイランド」として国際的に名の知れた水素都市とするべく、今後10年間の発展目標を短期(2020~2022年)、中期(2023~2025年)、長期(2026~2030年)の3段階で設定した。

短期では、水素エネルギー産業発展の基礎を固め、燃料電池自動車、水素エネルギー港などの応用モデルプロジェクトを構築する。中期では、水素エネルギー産業のエコシステムを構築し、高いレベルでの応用を推進する。長期では、交通、物流、発電、熱供給などの分野での全面的な導入を目指すとしている。

数値目標として、2030年までに水素ステーションを50基以上建設し、燃料電池自動車も8,000台以上を普及させるとした。年間水素消費量は3億立方メートル超とし、20社以上の水素関連企業を育成する。水素産業全体では、500億元(約8,000億円、1元=約16円)以上の年間生産額を達成する。

重要プロジェクトとして、西海岸新区に水素エネルギーのモデルエリアを設け、自動車、軌道交通、港湾、熱供給、化学工業、発電などの分野における応用・拡大を目指す。加えて、新エネルギーの完成車製造基地、水素エネルギー関連の中核的機器製造基地およびインキュベーションセンターを設置する。青島港においては、燃料電池港湾機械や物流運輸面での試験応用を展開する。

(董峰)

(中国)

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